小柄な身体からは、いつも無限のエネルギーが発散されていた。
上田昭夫さんはいつも速足で歩き、マシンガンのように熱い言葉を吐き出した。周囲に目配りを続け、選手の行動や意識の僅かな変化も見逃さなかった。いつも、強くなるための方法を探していた。立ち止まることを知らなかった。
31歳で初めて慶大ラグビー部の監督に就任。付属校出身者が大半を占めるチームを猛練習と最先端のウエイトトレーニングで鍛え上げ、1年目に対抗戦で全勝優勝。2年目は日本選手権で、自身の勤務先であるトヨタ自動車を破り、慶大を初のラグビー日本一に導いた。
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photograph by Tomoki Momozono