彼はエキセントリックだと思われがちだが、実際はとても謙虚な男だ。などという言葉を期待してはいけない。この本を読めばわかる。彼の脳内は、あなたの想像以上に頑固で面白い。
幼少期からマンチェスター・ユナイテッドの監督になるまで、ファン・ハールの歩みを描いたこの伝記。彼のサッカー哲学が形づくられる道のりや、現役時代のエピソードは実に印象深いものだ。
不遇だった20代前半は選手として芽が出ず、体育教師との二足のわらじを履く苦労人。鈍足だった彼は、前線でボールキープすることのみを求められるのだが、彼は監督にこういうのだ。「僕はボールを持てば、どんなプレーでもできます」。
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photograph by Wataru Sato