大相撲一年納めの九州場所は、観客の不入りが深刻な状況となっている。空前の大相撲ブームに沸いていたあの頃――'89年11日目から'97年2日目まで、開催される福岡国際センターには、111日間にわたり「満員御礼」の垂れ幕が下がり続けていた。しかし、翌'98年から2011年まで、実に14年ものあいだ、初日に満員御礼が出ていない。それどころか、'00年から'02年までの3年間は、15日間の開催中、一度も満員御礼が出なかったほどの不人気ぶりだった。
過去の有料入場者総数を調べると、'97年には約13万人で、その後は年を追うごとに減少。昨年は約5万3000人にまで落ち込み、ワースト記録を更新した。ちなみに、九州出身の琴奨菊が新大関として土俵に上がり、稀勢の里の大関昇進も掛かっていた場所でもあったのだが、集客には繋がらず。今年は新横綱の日馬富士が目玉となるが、その効果はいかに。
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photograph by KYODO