「一年の計は初場所にあり」とは大相撲界の言葉だ。今年1年の展望や動向を占う、注目すべき場所ともなる。
2021年は白鵬が引退し、主役は横綱・照ノ富士にとって代わった。昨年は6場所のうち4場所を制覇しており、照ノ富士一強の感がある。大関・貴景勝の横綱昇進も期待されるが、問題は怪我の多さ。昨年は首を痛め、この初場所も4日目から足首を痛め休場している。
さて、正代以来となる新大関誕生の可能性はあるだろうか。今一番大関に近いと言われる存在が、'20年11月に新関脇として勝ち越して4場所その地位を守り、この初場所で再度関脇に返り咲いた隆の勝だ。「おにぎりくん」の愛称で、こぼれんばかりの笑顔がトレードマークなのだが、「今年はもうひとつ上の番付を目指したい」と口元を引き締め、同部屋の貴景勝と稽古を積んでいる。
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photograph by KYODO