'12年に向けて名門メーカー系チームの動きが早くも始まっている。
とくに目立つのがメルセデスGPだ。2年目も優勝どころか表彰台になかなか上がれず、上位入賞がやっと。そこで日本GP直前の9月末、新たな“テクニカル部門”の立ち上げを発表し、かつてフェラーリで腕をふるったA・コスタを据えた。本社側も“旧BAR体制”のままでは無理と判断し本腰を入れたのだろう。何度も噂になったM・シューマッハー引退説を本人が完全否定し'12年以降に期待していると言うのも、このチーム強化策が進められたからだ。
1勝したものの戦線から脱落したフェラーリは、シンガポールGPから'12年用パーツテストに踏み切った。来季の車両規定は例年に比べ変更箇所が少なく、現行マシンをベースにした発展型になる。最終戦にかけてその“実戦テスト”をするのは選択として賢い。技術陣スタッフに黄金時代を支えた実力派デザイナー、R・バーンを再び起用する動きもある。
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