広州アジア大会のサッカー競技で、日本が大会史上初の男女アベックVを飾った。
なでしこの場合、決勝で下した相手は4年前のドーハ大会でPK戦の末に敗れた北朝鮮。しかも来年6月に女子W杯が迫る中でのアジア初制覇だった。
だが決勝翌日のある一般紙の記事のように、『宿敵の大会3連覇を阻み、最高の形で借りを返した』などと、手放しで持ち上げるのはいかがなものかと思う。
そもそも今大会の北朝鮮は、グループリーグでの対戦後に澤穂希(日テレ)が「以前の方が強かった」と漏らしたように北京五輪後、一気に世代交代を図っている。まだまだチーム作りの途上なのだ。それは日本が準決勝で当たった中国も同じで、今夏の監督交代で新チームとなったばかり。にもかかわらず日本はこうした若い2チームを、持ち前のテンポのいいパス回しで翻弄することができなかったのである。そして守備でも、スピードのある相手FWへの対応や左サイドバックの適材探しといった面で不安を残した。
特製トートバッグ付き!
「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています
photograph by Miki Sano