野次馬ライトスタンドBACK NUMBER
一場靖弘を偏愛する“ヤクルト芸術家”
「ながさわたかひろ」を知ってるか?
text by
村瀬秀信Hidenobu Murase
photograph byYu Terayama
posted2011/03/06 08:00
ながさわたかひろ氏を京橋のギャラリーにて撮影。昨シーズンのヤクルトの全144試合分の銅版がズラリとその周りを囲んでいる
ながさわの“ヤクルト愛”の個展を神楽坂で開催中。
「僕の作品で観てほしいのは、本気で何かに取り組んだ時、自分が起こした行動によって作品に跳ね返ってくるものなんです。自分自身の気持ちを対象にしっかりと注ぎ込めたときには確信があります。それは野球を知らない人でも理解できるものなんじゃないでしょうか」
2月の東京。2010年のながさわの活動の集大成となる個展は「告白/ヤクルト愛」と名付けられた。
「1年間、本気で向き合ったことで、一場がいなくてもヤクルトを心から愛していることに気づいたんです。この個展は僕の告白なんです。でも、1年やったぐらいで認めてくれるとは思っていません。今シーズンは時間をたっぷりかけて、もっと描画の密度なり情報なりを高めるなど、全力でヤクルトと向き合おうと思っています。今まで1円にもなってないですけど……僕も選手ですから球団の許可なしに商業活動はしたくない。それもこれも、シーズンの最後に小川監督の胴上げをどうしても描き……いや、するためですから」
現在、ながさわは来季へ向けての“京橋キャンプ”を終え、神楽坂のギャラリー「eitoeiko」にて3月19日まで二次キャンプを張っている。同地では一場投手が「来年は一軍で! もっと沢山書いてもらえるように活躍します」とコメントを寄せた「プロ野球画報/最終版」などが展示されている。
目前に迫った今シーズン。ヤクルトの成績と同様に、ヤクルト芸術家・ながさわたかひろ、そして一場靖弘の動向にも注目していきたい。