フィギュアスケートPRESSBACK NUMBER

「氷上で1回転!」紀平梨花&西山真瑚がアイスダンスで成功させた“まさかの新技”…“りかしん”の進化とは?「本物の愛だよって見せる演技を」

posted2026/11/08 17:01

 
「氷上で1回転!」紀平梨花&西山真瑚がアイスダンスで成功させた“まさかの新技”…“りかしん”の進化とは?「本物の愛だよって見せる演技を」<Number Web> photograph by Shigeki Yamamoto

東日本選手権で3位となった“りかしん”こと紀平梨花&西山真瑚組

text by

野口美惠

野口美惠Yoshie Noguchi

PROFILE

photograph by

Shigeki Yamamoto

 全日本予選となる東日本選手権(群馬県、10月30日―11月1日)、そのリズムダンスの演技終盤、紀平梨花は、パートナーの西山真瑚の肩で弾みをつけると、伸身宙返りのように大きな弧を描いて空中で1回転した。見事にブレードで着地すると、軽やかなダンスを続ける。シングル競技ではバックフリップが解禁になったばかりだが、まさかアイスダンスで頭を下にして回転する技が飛び出すとは、誰も想像していなかった。

「失敗したら頭を打っちゃうので……。『出来るかな』という気持ちはちょっとありましたが、演技に入っちゃえばもう思い切って、勢いよくハマりました」(紀平)

「新しい技は『一か八か』みたいな感じで臨んだんですけど、綺麗に決まって自信になりました」(西山)

アイスダンス2年目の“挑戦”

ADVERTISEMENT

 アイスダンスチームとして2年目。「りかしん」こと紀平&西山組が、挑戦を恐れない探究心を強みに、大きな一歩を記した。

 2人がチームを結成したのは、昨年夏。紀平は右足首の怪我が完治せず、シングル選手としてのミラノ・コルティナ五輪への挑戦を断念した。その矢先、同じくカナダで練習していた西山が、「気分転換もかねて、基礎練習の気持ちで一緒に滑ってみない?」と声をかけたことがきっかけで、ダンスチームを結成した。

 しかし初戦となった昨年の西日本選手権(滋賀県、11月)は、紀平はまだシングル選手用のスケート靴とブレードのまま。12月の全日本選手権前にやっと靴を変更したというくらい、準備が追いつかないまま昨季の2戦を終えた。

「去年のシーズンが終わってから、とにかく練習を重ね、ずっと突っ走ってきました。今季はどの大会でも最高の演技を目指したいと思っています」(紀平)

 今季初戦となった9月の木下グループ杯では8位。五輪に出場した吉田唄菜&森田真沙也組が6位、昨季に結成した櫛田育良&島田高志郎組が7位となるなか、大健闘を見せた。

アクロバティックな技のアイデア

 しかし2人はそこで満足しなかった。2カ月後の東日本選手権に向け、モントリオールの練習拠点に戻ると、大改造に着手。その1つが、リズムダンスで見せた空中回転だった。

【次ページ】 自分たちの強みは「梨花ちゃんの身体能力の高さ」

1 2 3 4 NEXT
#紀平梨花
#西山真瑚

フィギュアスケートの前後の記事

ページトップ