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「ドラマでもあんまりないようなシナリオ」で “恩返しシリーズ”先発マウンドへ…DeNA尾形崇斗と古巣ホークスの縁と情念「本当に不思議です」 

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石塚隆

石塚隆Takashi Ishizuka

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posted2026/10/25 11:01

「ドラマでもあんまりないようなシナリオ」で “恩返しシリーズ”先発マウンドへ…DeNA尾形崇斗と古巣ホークスの縁と情念「本当に不思議です」<Number Web> photograph by JIJI PRESS

電撃トレードから先発ローテーション入りし、古巣相手の日本シリーズの先発マウンドへ……波乱万丈のシーズンに尾形の思いとは

ピッチングマニアのはじまり

 こんな“ピッチングマニア”としての礎が育まれたのが、言うまでもなく8年以上過ごしたソフトバンク時代だ。尾形はまるで昨日のことのように振り返る。

「本当にホークスは競争が厳しく、激しいチームだと思います。一軍に上がって試合に出つづけることは決して簡単じゃない。だからこそ一定のレベルで終わりたくないという気持ちが必然的に湧いたし、きつい競争のおかげで一芸に秀でたというか、突き抜けたプレーヤーにならなければいけないと強く思うようになったんです」

 ソフトバンクは育成も含めれば、120人前後の選手が所属する大所帯。一軍はおろか育成選手が支配下になるだけでも、非常に狭き門となる。容赦のない生存競争が繰り広げられ、一瞬でも油断をすれば周りから置いていかれてしまう。尾形はつづける。

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「たくさん選手がいるがゆえに、与えられるポジションは少ない。僕自身、三軍から二軍、一軍へと階段を昇る過程で苦しいことがたくさんありましたが、そのなかで学んだのは、“いい選手”ではなく、“強い選手”“タフな選手”でなければ試合に出つづけることができない、ということです。1試合いいだけではダメ、ということをプロとして理解することができましたし、本当、心身ともに鍛えてもらいました。そういう意味ではホークスには感謝しかないですね」

ワールドクラスの投手たちの影響

 そして2023年にロベルト・オスナと出会うと、そのウェイトを中心としたワールドクラスのトレーニングを目の当たりにし衝撃を受ける。尾形いわく「常識が壊された瞬間」であり、より高みを目指すきっかけを作ってくれた。以来、上半身を中心としたウェイトを施し、パワー型の投手として礎を築き、その能力は飛躍的にアップした。

 また尾形といえば、トレーニングの詳細を書き込んだノートの存在が話題になったが、そこに記された投球プログラムは、膝から股関節、胸郭、肩、肘などに細分化され100以上にもおよぶ。

 試合が終わると映像を見て、メカニクスのロスをデータで算出し、それを元にノートでメニューを探し、自分で処方し修正をする。まさに尾形にとって“虎の巻”だ。

 じつはこのノートをつけるにあたり、ある外国人選手の影響があったという。それは2023年と2025年にDeNAに所属したトレバー・バウアーだと尾形は教えてくれた。

【次ページ】 DeNAとの縁、牧の手痛いレッスン

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