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「次の試合で負けたら…」ロバーツ監督“異例の一言”でドジャース打線覚醒! 現地記者が目撃した舞台裏「あの日だけは例外だった」
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生島淳Jun Ikushima
photograph by Icon Sportswire/Getty Images
posted2026/10/10 17:02
黄色信号が灯っていたドジャースを覚醒させたデーブ・ロバーツ監督(中央)の一言とは?
「選手たちに、次の試合で負けたら終わりだ――という心構えを持って欲しかったんだ。すべての投球に集中し、感情的にも消耗しきるほど、全力でプレーして欲しいと」
それは言葉だけではなかった。第2戦を終えてすぐ、ロバーツ監督は、二人の右打者、ベテランのミゲル・ロハス(昨季のワールドシリーズ第7戦の同点弾が記憶に新しい)、ポストシーズンに強いキケ・ヘルナンデスを先発させることを決断し、本人たちに伝えた。
さらに、不振の大谷翔平を5番に据え、いつもとは違う形で試合に臨むことを選手たちに伝えた。その目的は、打線全体としてクリス・セールにプレッシャーをかけることだった。
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「彼に、今日のマウンドは厳しい戦いになることを実感させたかった。そしてそれは――実現できたと思う」
先頭打者のムーキー・ベッツから、ドジャースが工夫を凝らしていることは明らかだった。ベッツは7球粘って内野安打。後ろの打者が続かなかったものの、初回だけでセールに24球を投げさせた。そして3回を終えた時点で62球。序盤で、8月27日とは違うというメッセージをブレーブスのダグアウトにも送ることに成功していた。完投は無理。ブルペンの算段をしなければならないと考えたはずだ。
マウンドに“あの男”がいれば3点で十分
そして4回、ドジャースは攻略に成功する。キケ・ヘルナンデスがツーランで監督の決断に応え、そしてフレディ・フリーマンがソロを放って3点をリードした。
キケに打たれたあとのセールは「しまった」という表情をしており、精神的にもダメージを与えることに成功していたのではないか。そしてフリーマンは内角低めのむずかしい球をライトスタンドへ運んだ。2年前のワールドシリーズ第1戦のサヨナラ満塁弾同様、本当に重要な局面でこの人は打つ。
ドジャースにとってはこの3点があれば十分だった。マウンドには山本由伸がいたからだ。
8月27日はセールと投げ合い、先頭打者ホームランを許して敗戦投手になった山本だったが、この日はブレーブス打線を圧倒した。昨年のワールドシリーズMVPは、ビッグゲームでの仕事ぶりが水際だっている。
ドジャースはこの第3戦をモノにしたことで、完全に主導権を握った。第4戦は初回に先制点を許したものの、すぐに同点に追いつき、7回にアンディ・パヘスの2点タイムリーで勝ち越し、9回にはマックス・マンシーの本塁打でダメ押し点を奪った。強い勝ち方だった。
ロバーツ監督のマネージメント術
しかし、もしも第3戦でセールに封じ込まれていたら……。どうなっていただろうか?
その意味でも、ロバーツ監督の采配が際立つ。今回、記事を読んで感心したのは、監督のマネージメント術だ。ローゼンタール記者はこう書く。
「ロバーツ監督は選手たちに厳しく要求するタイミングを慎重に選ばなければならないことを知っている。常に発破を掛け続けていては、選手たちは監督の言葉に耳を貸さなくなってしまうからだ」


