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辞意表明にもかかわらずカープ新井監督、来季続投決定…「自分がやるしかない」山積する課題解決に向け5年目のシーズンに求められる伝承と変革 

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前原淳

前原淳Jun Maehara

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photograph bySANKEI SHIMBUN

posted2026/09/28 11:02

辞意表明にもかかわらずカープ新井監督、来季続投決定…「自分がやるしかない」山積する課題解決に向け5年目のシーズンに求められる伝承と変革<Number Web> photograph by SANKEI SHIMBUN

まさに火中の栗を拾うかたちでの続投となった新井監督

 二遊間、捕手、長距離打者……さらに投手も即戦力を補強したいところだ。ドラフトだけでは心許ない。FA市場に参加しないのであれば、新外国人選手やトレードによる日本人選手の獲得を含め、現有戦力の底上げは不可欠。限られた選択肢の中で、どう戦力を上げていくのかが問われる。

 もちろん、現場にも課題はある。戦力格差、実力不足を埋めるためには、練習量や技術強化といった土台の底上げから、もう一度見直す必要がある。球団による「有形の力」を上げつつ、現場は「無形の力」を補っていくことが求められる。

「若手を育てないといけないけど、偏重しすぎてもいけない。中堅、ベテランの力もうまく使っていってもらいたい」

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 松田オーナーは現有戦力のバランスを取った起用を求めた。

 新井監督は、就任2年目まで現有戦力を最大限に生かして戦った。その結果、1年目の2023年に2位となり、2年目はシーズン終盤まで優勝争いをリードした。だが、最終盤に急失速したことで、限界を感じたのも事実。優勝を目指すためには、新しい力を育てていく必要性に迫られた。

若手にチャンスを与えるも…

 3年目の25年からは大胆な世代交代に踏み切り、目の前の勝利を求めながらも多くの若手選手を起用してきた。今年も二軍で出番を待つ中堅選手に頼らず、若手にチャンスを与えた。

 チームを変えていくために必要なことだった。ただ、若い選手ばかりが並ぶことで、つなぎの意識をチームに根付かせるまでには至らなかった。まだ立場が定まっていない若手にとって、目の前の打席は自分の存在価値をアピールする場だ。頭の中では「チーム打撃を」と思っても、「打率を上げたい」「成績を落としたくない」「内容の悪い打撃を見せられない」という思考になる。勝つために動くことよりも先に、本能的に「自分のため」が上回る。

 若手はそういった思考でもいい。リーグ優勝した16年、まだ22歳だった鈴木誠也(カブス)もそうだった。ただ、彼の前後にはチームのために献身的な打撃ができる選手がいた。若い打者が育つには、周囲の環境も大切だ。

【次ページ】 伝承と変革の両立

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