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山本美憂(52歳)人生初の“圧巻KO劇”はなぜ生まれたか? ボクシング日本デビュー戦で奪った“2度のダウン”の真相「あんな倒し方ができる女子選手は…」

posted2026/09/23 17:04

 
山本美憂(52歳)人生初の“圧巻KO劇”はなぜ生まれたか? ボクシング日本デビュー戦で奪った“2度のダウン”の真相「あんな倒し方ができる女子選手は…」<Number Web> photograph by Susumu Nagao

9月15日、田口智香から2度のダウンを奪い勝利した山本美憂

text by

橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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Susumu Nagao

 52歳の“スーパールーキー”だ。

 9月15日、後楽園ホールでの女子ボクシング大会『DANGAN Female』。第6試合で山本美憂がフライ級2分4回戦を闘った。

 1974年8月4日生まれ。ミュンヘン五輪に出場した父・山本郁榮のもとで弟の徳郁(山本“KID”徳郁としてプロ格闘家に)、妹の聖子とともにレスリングで活躍。五輪種目になる前の女子レスリングにおいて全日本選手権で8度、世界選手権で3度の優勝を果たした。

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 2016年からはRIZINでMMA(総合格闘技)ファイターに。RENAらと対戦している。2023年、RIZIN王者の伊澤星花との試合で引退。その時点で49歳だったが、闘志は完全には消えていなかった。

ボクシングは“憧れ”だった

 今年3月、オーストラリアでボクシングデビュー。判定で敗れ、今回が国内初戦となった。日本ボクシング界の年齢規定より上になるが、美憂はカナダ国籍を取得しており、またオーストラリアのプロライセンスを持つため、国外選手扱いでの出場に。52歳と42日は、日本におけるプロボクシング出場の最年長記録となる。

 美憂にとって、レスリングは家族で打ち込む、いわば“運命”だった。ボクシングはといえば“憧れ”だ。ずっとボクシングが好きだったし、MMAを始めた時にも「練習の一環でボクシングができるので“やったー!”って」。

 組み技のみのレスリングとパンチのみのボクシング。競技としては正反対だ。やることがまったく違う。MMAで打撃の経験があるにしても「まずはボクシングに慣れるところから」だった。だが、殴り殴られの闘いに抵抗はなかった。

「もともと父がボクシングが好きで。私が母親のお腹の中にいる時から胎教でボクシングを見せてたんです。その影響ですね(笑)」

 前回は負傷もあり、状況が整わない中での試合だった。今回は旧知の元世界3階級制覇王者、同じサウスポーの長谷川穂積氏のKOBE長谷川ジムで合宿を行った。娘のミーアも帯同し「食事とか全部、管理してくれました」。

【次ページ】 格闘技人生初のKO勝利

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