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“最高齢ボクサー”山本美憂52歳の衝撃KOに後楽園ホールがどよめいた…「13歳でレスリング全日本最年少優勝」から39年後の“偉業”「KIDに自慢します」

posted2026/09/19 17:00

 
“最高齢ボクサー”山本美憂52歳の衝撃KOに後楽園ホールがどよめいた…「13歳でレスリング全日本最年少優勝」から39年後の“偉業”「KIDに自慢します」<Number Web> photograph by Susumu Nagao

ボクサーとしての初白星を手にしてリング上で感極まる山本美憂(52歳)。鮮烈なKOで後楽園ホールを沸かせた

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布施鋼治

布施鋼治Koji Fuse

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Susumu Nagao

 決してハンドスピードが速かったわけではない。2ラウンドまでは足が止まる場面も目立っていた。それでも、3ラウンドになると目が覚めるような左のオーバーハンドで先制のダウンを奪い、最後は痛烈な右で相手陣営のタオル投入を呼び込んだ。

 9月15日、東京・後楽園ホールで行われた女子ボクシング興行『DANGAN 9.15』の第6試合で組まれた、田口智香(花形)とのフライ級2分4回戦。3ラウンド1分51秒、TKOにより52歳の山本美憂はプロボクサーとしての初白星を手にした。

「13歳で全日本選手権優勝」39年後に同じ会場で…

 振り返ってみれば、1987年10月、同じ会場で女子レスリングの第1回全日本選手権が行われている。当時13歳だった美憂は44kg級で最年少優勝を果たし、こんなコメントを残している。

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「(対戦相手の)お姉さんたちはみんな優しいけれど、マットに上がったら関係ありませんでした」「これからは、世界の強くて大きなお姉さんたちを倒したいです」

 第1回全日本選手権の優勝メンバーを見るとすでに鬼籍に入った者もいれば、指導者としてレスリングとの接点を持ち続けている者もいる。豊田真奈美のように、のちに女子プロレスラーとして大成した者もいる。

 その後の人生は十人十色ながら、現役として戦い続けている者は美憂以外誰もいない。それはそうだろう。みな50代以上。普通だったら、当たり前のように引退している年齢なのだから。「闘いたい」という気持ちがあったとしても、身体がついてこない。

 それから39年。格闘技の聖地で、まさかもう一度美憂の勇姿を見られるとは夢にも思わなかった。あのときは“最年少”の中学生だったが、今回は日本ボクシング史上“最高齢”の52歳としてのリングインだった。長男は今年30歳になったMMAファイターの山本アーセン。私生活ではすでにおばあちゃんなのだから、時代の流れを感じずにはいられない。

 日本のプロボクシングは2023年に試合出場の年齢上限(37歳定年制)を撤廃したものの、プロテスト受験は16歳から34歳までと年齢制限を設けている。にもかかわらず美憂が52歳で出場許可が下りたのは、カナダからの逆輸入ファイターという合法的な“裏の一手”を使ったからだ。

 かつて美憂は山本ファミリーのベースであるレスリングでのリオデジャネイロ五輪出場を目指し、カナダ国籍を取得している。結局、出場は叶わなかったが、いまも国籍はカナダのままだ。リングアナウンサーも選手紹介する際、わざわざ「カナダ在住」とコールしていた。

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