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「女子の友達、できないだろうな…」高校野球の超名門・仙台育英“初の女性野球部員”が明かした「覚悟の中身」…それでも「杞憂だった」と思えたワケは?
text by

田口元義Genki Taguchi
photograph byShiro Miyake
posted2026/10/01 11:06
仙台育英という名門に「初の女性部員」として入部するにあたって、悲壮な覚悟を持っていたという星よつはさん。果たして現実はどうだったのだろうか?
須江は星との面談を繰り返す過程で、「高校生だった自分」に戻る瞬間があったという。
学生コーチとして想いがチームに伝わらない。プレーヤーと裏方。埋めようと思っても埋めきれないジレンマに悩み、涙を流す。
そうだ。目の前にいるよつはは、高校のときの俺じゃないか――向き合うたびに、須江は彼女のやり場のない痛みを共有できた。
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「今までは監督目線で子供たちと接していた部分があったんですけど、よつはが来てくれたおかげで“よつは軸”で考えられるようにもなりましたからね。学生だったころを思い出しながら『そういえば、俺も孤独だったな』『あぁ……それは今、言っても伝わらないよな』とか、自分が高校生だったらどうだっただろう? って考える時間が増えましたよ」
少なくとも、星の苦闘は健全だった。そこには女子と男子という性別は介在せず、あくまでも学生コーチと選手という野球部としての難題と勝負できたからだ。星は言う。
「前例がない分、チームにどう関わっていくことがベストなのか? っていう答えを自分で作っていくしかなかったので。そこはすごく苦戦しましたけど、だからこそ『自分で考える力』がどんどんつきました。部員それぞれ価値観が違いますし、須江先生や猿橋先生とだって意見が合わないこともあるだろうし。間違えたり、失敗したりすることも多いんですけど、そのたびに相手の立場になって考えることが大切なんだなって教えられました」
本人も苦笑「超いばら(の道)です!」の真意
星はそんな高校野球を実感できているからこそ、あえて自らの歩みをこのように笑う。
「超いばら。超いばら(の道)です!」
表現したことについて、星は「どれだけ想定力が高くても、予想外のことが起こるのが人生なんで」と達観を示した。
過酷さを伴ういばらの道。星の身に伝う痛みとは、覚悟した者が避けては通れない経験だ。彼女はそれをわかっている。
悩め、もがけ、失敗しろ。突き付けられた未熟が血肉となり、己をより逞しくする。だから星は、顔を上げ、前を向ける。「超いばら!」と言い、笑えるのである。
<次回へつづく>

