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「あいつは今、何を思っているんだろう」盟友とのスタメン争い…西武・栗山巧が「そりゃ、チームは強いだろうよ」と語り合ったワケは

posted2026/09/26 11:04

 
「あいつは今、何を思っているんだろう」盟友とのスタメン争い…西武・栗山巧が「そりゃ、チームは強いだろうよ」と語り合ったワケは<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

引退セレモニーで中村剛也(左)と握手する栗山巧

text by

栗山巧

栗山巧Takumi Kuriyama

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Kiichi Matsumoto

 西武一筋25年。球団生え抜き選手初の2000本安打を達成した“ミスターレオ”栗山巧が、惜しまれつつ引退した。打撃の神髄を追い求め続けた競技人生。そのすべてを振り返った著書『獅子貫徹 ライオンズ一筋25年、理想の打撃を追い求めて』(KADOKAWA)から一部転載し、ご紹介する。《全3回の最終回/第1回、第2回も公開中》

 2017年以降、打席に向けた準備として、いろいろなことを考えるようになりました。

 フルイニング出場を続けていた当時は特に、ゆっくり考える時間がなかった。試合に出ない時間が増えたことで、考える時間ができたのです。ウォーミングアップ。ストレッチ。トレーニング。栄養。睡眠。全方位に意識を向けて取り組むようになったのは、まさに2017年以降です。

 野球の見方も、このあたりから変わっていきました。

生え抜き初の2000本「自分の力で勝ち取るしか」

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 自分は物事をじっくり考えるのが好きなんだなと、遅ればせながら自覚しました。

 それともうひとつ。2017年を機に、僕は「初心」に立ち返ることができたのです。

 生え抜き初の2000本安打を達成してほしい。

 そう言いながら、スタメンで起用しないのは矛盾しているのではないか。

 そんな言葉をいただくこともありました。

 でも「達成してほしい」の中には「そのために試合に出場できる力を保ち続ける」という前提も含まれているように思います。プロの世界なので、何の約束もない。誰かの力を借りて成し遂げる、ということもありえない。自分で勝ち取るしかありません。

 確かに、2016年の年末には「あと150本ずつ、3シーズンで達成できる」という皮算用をしたかもしれません。チームも自分の打撃も移ろっていく中で、同じペースを保ち続けられるという見通しは甘かったと思います。

 一方で、自分の技術には自信がありました。甘かったと反省はしましたが、バタバタする必要はないと思いました。直面した課題に立ち向かっていく。周りの状況に左右されず、自分のやるべきことをしっかりやる。それだけでいい。

 先の見通しもなかったデビュー当時の気持ちに戻るような感覚がありました。

激化するスタメン争い

 2018シーズンも、何の約束もされていない状況での戦いは続きました。

 前年の終盤戦から山川(穂高)、外崎(修汰)がスタメン起用されるケースが増えつつあった。

 出場機会をめぐる争いは、より厳しくなりました。

 開幕戦の先発メンバーから、僕は外れた。2007年以来、11年ぶりのことでした。

 打撃の状態が上向いて、4月の半ばくらいから僕はスタメンに復帰します。

 主に左翼手として出場しました。代わりに出場メンバーから押し出されたのが、おかわり(中村剛也)でした。あいつは当時、深刻な打撃不振に陥っていました。

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