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元巨人選手が監督就任で「1年目は退部者が続出」東北学院大・星孝典監督の挑戦…愛娘の仙台育英・星よつはマネージャーは上京希望「父の思いは…」
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佐藤春佳Haruka Sato
photograph byNumberWeb
posted2026/09/19 11:03
母校の東北学院大野球部で奮闘する星孝典監督
「お父さん、野球やめてもいい?」
事情を説明してそう尋ねると、愛娘は明るい声で答えた。
「野球選手じゃなくなるのは寂しいけれど、それを教える人になるのってすごくない?」
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その言葉に、胸の中にすとんと落ちるものがあった。
「ああ、これで選手は終わるんだなって。そこでやっと実感がありました。正式にコーチに決まるまでは少し時間があったので、急に時間ができて……。お世話になった人に誘われて草野球に行ってました。それが僕の引退試合(笑)。最後は右中間に二塁打を打ちましたよ」
歩み始めた指導者への道
2016年秋、星は巨人と西武で計12年間過ごした現役生活に別れを告げた。翌2017年からは西武の育成コーチに就任。2020年から3年間は楽天でバッテリーコーチとしてキャリアを積み、2023年から母校の東北学院大学の監督に就任した。
故郷で指導者になることは星にとって以前からの夢だった。2006年以来、全国大会から遠ざかっている野球部の再建を託されて母校に凱旋したが、就任直後は壁に突き当たった。東北学院大はそれまで2年間、学生が監督やコーチ役をつとめ、自由な空気のもとで活動していた。プロ野球の厳しい環境で過ごしてきた星監督と学生との間では、野球に対する考え方に大きな隔たりがあった。
「今まで自分たちで決めて楽しくやってきたところにいきなり大人の監督が来て、しかも元プロだという。歓迎する人ばかりではなかったし、ガミガミ言われるのは嫌だ、そんなに厳しい環境は求めていないという学生も多かったんです」
プロ出身監督との“温度差”に退部者も続出
例えば「8時半に練習開始」と伝えても、準備もしないまま8時半ちょうどにグラウンドに現れる選手ばかり。勝つために取り組むことや規律を作ろうとすれば、温度差が浮き彫りになり退部する選手が続出した。
「僕にとってはやるのが当たり前だということがほぼ出来ていなかった。もう一度勝てるチームを目指してしっかりやっていこう、と語りかけても、選手たちはそんなテンションじゃない。今まで怒られたこともないので、こちらが厳しく言えばびっくりしてしまう。伝えたいことが全く伝わらなくて……」
まずは根気よくコミュニケーションをとることからはじめた。技術の向上ではなく人間形成を最優先に、挨拶や時間を守ること、礼儀正しさの重要性から語りかけた。「この2年間で僕自身もだいぶ変わったと思う」と振り返るように、星自身も現代の若者気質に合わせてアップデートしながら、試行錯誤を続けてきた。


