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「とにかく展開が早い」名将・小倉全由元監督が体感した「7イニング制」…“10対0で9回制支持”でも心が揺れる理由

posted2026/08/19 11:02

 
「とにかく展開が早い」名将・小倉全由元監督が体感した「7イニング制」…“10対0で9回制支持”でも心が揺れる理由<Number Web> photograph by Kei Nakamura

現役監督を退き、「7イニング制」導入の検討会議メンバーに名を連ねる日大三高・小倉全由前監督

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中村計

中村計Kei Nakamura

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Kei Nakamura

昨年、夏の甲子園準優勝を果たすも、今年2月、野球部員が女子生徒に不適切な動画を送らせたとして書類送検されるという不祥事に揺れた日大三高。対外試合禁止処分を受けたあと、今年はノーシードで西東京大会に臨んだものの、準決勝で敗退した。1997年から同部を率いた小倉全由氏は、3年前に監督を退き、事件に関わった生徒を直接は指導してはいないが、深い落胆と責任を感じているという。その小倉氏は現在、高野連が導入を検討する「7イニング制」の検討会議にメンバーとして名を連ねている。9イニングで戦う現場のこだわりと、酷暑から選手たちを守る必要性――その狭間で揺れる小倉氏に、胸の内を聞いた。(Number Webインタビュー全3回の3回目/第1回第2回も公開中)

「3人の小倉」がいる

――今、高校球界は「7イニング制」を導入するか否かで揺れています。小倉さんは、その検討会議のメンバーになっているわけですよね。

小倉 一昨年、去年と、U18の日本代表監督として、7イニング制の野球を経験したからでしょうね。ただね、ある新聞を見たら、検討会議のメンバーとして僕の名前だけがドーンと載っていたんです。正直、勘弁してくれよ……って思いましたよ。あれだと世間から自分が7回制導入の急先鋒として、大賛成しているように見えてしまうじゃないですか。

――やはり7回制には反対ですか?

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小倉 自分の中には「3人の小倉」がいるんですよ。現役監督だったときの小倉、検討会議のメンバーとしての小倉、日本代表で7回制を経験した小倉。それぞれの立場によって、ちょっとずつ意見が違うというか。

――日本代表で実際に7回制を経験して、どうでしたか?

小倉 とにかく展開が早い。4回で負けていると、かなり焦ってきます。もう終盤の感覚。野球も変わってくるでしょうね。とにかく、いいバッターから順番に並べていかないと。あと、最近の強豪私学は、いいピッチャーを2枚、3枚と揃えている場合が多いじゃないですか。そういうところに2回、2回、3回ってピッチャーをつながれたりしたら、1安打とか2安打で、あっという間に0点で終わっちゃうんじゃないかな。

――3人の小倉のうち、現役監督だったときの小倉はどういう考えなのですか。

小倉 野球をやったことがない人たちからすると、「あの暑さの中、何で9回までやらなきゃいけないの?」って思うらしいんです。8回、9回にドラマがあるんだと言うと、7イニング制にしたら6回、7回のドラマはなくなってしまうんですか? と。確かにそうなんですけど……、でも、野球をやってる自分たちからしたら、野球はやっぱり9回なんですよ。大阪桐蔭の西谷(浩一)監督は「日本国憲法を変えるようなものだ」と言っていたじゃないですか。その気持ちはすごくわかるんです。

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