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智弁和歌山「じつは生徒応援が“非必須”になっていた」人文字が小型に、拓大紅陵顧問の涙「圧巻だった」本家の演奏…現地記者が驚いた“甲子園応援まとめ”

posted2026/08/18 06:00

 
智弁和歌山「じつは生徒応援が“非必須”になっていた」人文字が小型に、拓大紅陵顧問の涙「圧巻だった」本家の演奏…現地記者が驚いた“甲子園応援まとめ”<Number Web> photograph by KYODO

甲子園名物だった智弁和歌山アルプスの人文字。しかし応援体制も変化したようで…(写真は2023年春)

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梅津有希子

梅津有希子Yukiko Umetsu

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連日の熱戦とともに、多種多様な応援が繰り広げられている夏の甲子園。全出場校の応援を取材した吹奏楽部出身の記者が、特に印象深かった応援を紹介する。

1)顧問も涙「圧巻だった」拓大紅陵

 24年ぶりの甲子園出場となった拓大紅陵(千葉)。この数年、同校のオリジナル曲『チャンス紅陵』が全国で大流行中ということもあり、元祖の登場に多くのメディアがアルプススタンドに駆けつけた。その曲名を知らずとも、「愛してるー!」と叫ぶ曲、といえばわかる人も多いだろう。

『チャンス紅陵』は、同校吹奏楽部顧問・吹田正人氏が1986年に作った曲。40年の時を経て、同じ千葉県の小金高校の生徒が「愛してるー!」というコールを入れたアレンジ版が、SNSで拡散されてリバイバルヒット。今大会でも仙台育英(宮城)や鳥取城北(鳥取)、鳴門渦潮(徳島)など、複数の学校が使用する人気曲だ。

 野球部元監督・小枝守氏(故人)からの、「紅陵といえばこの曲、という応援曲を作ってくれないか」「生徒たちが誇りに思えるようなオリジナル曲を」との依頼で、毎年のように応援曲を作曲。これまでに50曲以上もの曲を作ってきたが、最も知られる曲となったのが、2曲目に作った『チャンス紅陵』だ。

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 野球部出身で吹奏楽の道へと進んだ吹田氏は、その強い野球愛で、かつては野球部寮の監督も務めていた。86年作の同曲は、この年の春の関東大会で戦った浦和学院(埼玉)がいち早く取り入れ、『怪物マーチ』と名を変え埼玉県内に広まってゆく。その後千葉県内でも多くの学校が取り入れ、千葉大会では毎日どこかの学校が演奏するほどよく知られている曲だったが、今では全国で知られるチャンステーマとなった。

 初戦を迎えた8月12日。一塁アルプスには、小枝氏の形見である帽子をかぶり、野球部のユニホームを着用。願掛けで伸ばしているひげをたくわえた吹田氏の姿があった。毎年、「今年こそは」と千葉大会初戦から全力で応援し続け、ようやく辿り着いた24年ぶりの甲子園。小枝氏との思い出を回想していたのであろう。アルプスに立つ彼の目にはうっすらと涙が浮かび、本家本元の『チャンス紅陵』が流れる中取材していた筆者も、思わず胸が熱くなった。

「愛してるー!」というフレーズ入りのアレンジ版がいくら流行ろうとも、本家・拓大紅陵の生徒たちは決してそのようには叫ばず、40年前から変わらぬ選手名をコールするオリジナルスタイルで、3回戦の仙台育英も戦い抜いた。3-6で敗退となったが、彼らの奮闘ぶりと、9回で流れた『チャンス紅陵』の無限ループは、記録的な豪雨で大変な思いをしている地元・千葉にも元気と勇気を与えたことだろう。

【次ページ】 2)変幻自在「わっしょい!」天理

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