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野球クロスロードBACK NUMBER
「日本一人口が減る県」で…普通の公立校が「部員47人」で“57年ぶり甲子園”のナゼ「髪型は覚悟の丸刈り」「練習から1球にこだわる」横手高の秘密とは
text by

田口元義Genki Taguchi
photograph bySankei Shimbun
posted2026/08/11 06:02
57年ぶりの甲子園出場となった秋田の横手ナイン。人口減に悩む地域ながら、部員は47人と堂々の大所帯だ
そのことを示す決意表明が、丸刈りらしい。
「私自身、髪型は『こうでなきゃいけない』というのはないんですが、みんなが『野球も勉強もやりきる』って覚悟を、なにかの形として表現したいんでしょうね」
今年の春から授業1コマあたりの時間が5分短縮されたことで、30分は練習時間が増えた。山信田も「それだけあればやりたいことができるかな?」と、好意的に受け止める。とはいっても、19時までには全体練習を終えなければならず、野球をする環境として恵まれているわけではない。
時間、練習環境には制限…「1球」へのこだわり
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限られた時間のなか、山信田は「1球」にこだわる。そのため、練習ではグラウンドを歩き回り、打球や打席のコースが見やすい場所に陣取っては、1球ごとに選手たちとコミュニケーションを図る。
実戦形式のシートバッティングがわかりやすい。バッターには、空振りを誘発する高めの釣り球や低めの変化球を振らない「見切り」を徹底させる。バットを「振るべきボール」と「振るべきではないボール」の線引きがズレれば、山信田からの指摘が飛ぶ。
ピッチャーならば、投じたボールが「今のカウントでその球種は正解だったのか?」。守備であれば「この場面でのポジショニング、動きはどうだったか?」といった具合で監督が細かく投げかけ、選手に答えさせる。
山信田が狙いを解説する。
「練習試合ならシーズン中は週末に必ずやりますから、そこで打席やピッチング、守備・走塁がどうだったか? そういう振り返りを常々やっています。結果というのは、その先にあると思っていますんで」
山信田が見据える「その先」が実を結んだのが、今年の夏だった。
2026年の秋田は、例年になく荒れた。
<次回へつづく>

