テレビに映らない大谷翔平:番記者日記BACK NUMBER
大谷翔平が「申し訳ない。本当に申し訳ない」ブルペンと球宴辞退に謝罪を繰り返し「それでも打つ気が」先頭打者弾…左ひざ異変、何が起きている?
text by

柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara
photograph byKiichi Matsumoto
posted2026/07/30 06:00
ドジャース大谷翔平はオールスターブレーク前から左ひざの状態が懸念されている
ルーキーイヤーの2018年に右肘手術が決まった日も、2020年に右肘痛で残りシーズンの登板消滅が決まった日もそうだった。2021年に死球の影響で登板回避した試合でも打った。逆風の中ほど、不思議なくらい結果を残してきた。
その予感は、初回に現実になる。左腕ロドリゲスの内角へ食い込むシンカーを振り抜くと、打球は左翼席へ一直線に飛び込んだ。21号先頭打者本塁打。記者席では「やっぱり」という声が漏れた。私も思わず鳥肌が立った。ダイヤモンドを一周する姿を見ると、左足は少しぎこちない。決して万全ではない。それでも、打席ではそれを感じさせなかった。
本当に申し訳ない…申し訳ない
試合中、他社の先輩記者が球団広報に大谷の試合後の取材対応について確認すると、返ってきたのは「Probably no(大谷はたぶん話さない)」という返事だったという。
ADVERTISEMENT
「念のため、早く行っておくか」
私は9回が始まると記者席を離れ、囲み取材が行われるクラブハウス前へ向かった。
試合終了2分後だった。担当記者のグループラインに一通のメッセージが届く。
「Sho is talking.(大谷が話します)」
心配性が功を奏した。既にクラブハウス前に取材対応用のバナー広告が立っていた。メディア用のエレベーターに乗っていた各記者が到着する数秒前に大谷の取材対応がスタートした。
自身の登板回避の影響で、救援陣でつなぐブルペンデーとなったが大敗。大谷の表情は当然、曇っていた。
「ブルペンにしわ寄せがいく。本当に申し訳ない」
オールスター戦辞退についても、謝罪の言葉を繰り返した。
「投票してくださった方に申し訳ない」
その言葉を聞いたうえで、大谷に膝の状態について質問した。〈つづく〉

