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「井上、苦しそうな顔してたよ」中日OBが明かす井上一樹監督の苦悩「監督交代は大いにあり得る」”次期監督候補”にあがった意外な人物とは
posted2026/07/16 17:00
試合に敗れ、観客にあいさつする中日の井上一樹監督
text by

遠藤修哉Naoya Endo
photograph by
JIJI PRESS
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「一樹に会ったら、苦しそうな顔してたよ」
そう切り出したのは、中日OBの武田一浩氏だ。
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交流戦中、借金が20に膨れ上がった中日には井上一樹監督の休養説が流れた。だが6月14日、朝田憲祐球団本部長が涙ながらに今季の続投を明言。異例とも言える形で監督を擁護した。その後チームは11勝9敗(7月15日時点)とやや持ち直したものの、依然として最下位。借金を大きく抱えた状況に変わりはなく、ファンからは「泣きたいのはこっちだ」などという声も上がっている。
そんなタイミングで武田氏は名古屋を訪れ、井上監督本人と言葉を交わしていた。
「続投報道が出る前、解説で名古屋に行ったとき話したんだけどさ。井上って本当に明るいやつなんだよ。でも、そのときは苦しそうな顔してた。俺が『お前、そんな顔してたらダメだぞ』って言ったら、『こんな顔にもなりますよ』って返ってきたんだよ」
もっとも、その後の井上監督は続投が決まったことで、精神的には落ち着きを取り戻したように見えたという。
「続投が決まって、少し気持ちは楽になったんじゃないかな。監督って、負けが込むと本当にしんどい仕事だからね。でも監督一人の問題じゃない。ドラゴンズがここまで苦しんでいる原因は、もっと根っこの部分にあるんだよ」
「途中解任」できなかった中日ならではの事情
井上監督の続投は、多くのドラゴンズファンにとって意外だったかもしれない。しかし武田氏は「球団の考え方を聞けば、不思議ではない」と話す。
「途中で休養させることは、今はしないと思う。中日は過去に監督を途中で休養させ、事実上の解任としてきた。でも球団としては『途中で監督を代える球団』というイメージは良くないって考えているみたいなんだよ。ある元監督とも話をしたけど、『今は途中解任しない流れになっている』って言ってたよ」
1986年の山内一弘監督を皮切りに、1995年の高木守道、2003年の山田久志、2016年の谷繁元信と中日は過去に4度、監督を途中解任(表向きは休養)している。おおむね10年おきの“事件”だけに「今年も」という推測もあった。しかし、中日の親会社は中部地方で絶大な影響力を持つ新聞社だ。世間からどう見られるかを重視せざるをえない時代なのだろう。実際、前任の立浪和義は3年連続最下位に甘んじ、谷繁監督時代を上回る借金を抱えても任期を全うした。だからこそ、交流戦中に囁かれた井上監督休養説も、球団内部では現実味が薄かったと武田氏はいう。
”絶対的エース”の不在
では、なぜ中日はここまで低迷したのか。武田氏が真っ先に挙げたのは、シーズン序盤のリリーフ陣の離脱、不調だった。

