プロ野球PRESSBACK NUMBER
「井上、苦しそうな顔してたよ」中日OBが明かす井上一樹監督の苦悩「監督交代は大いにあり得る」”次期監督候補”にあがった意外な人物とは
text by

遠藤修哉Naoya Endo
photograph byJIJI PRESS
posted2026/07/16 17:00
試合に敗れ、観客にあいさつする中日の井上一樹監督
「俺は開幕時のリリーフのコマが揃わなかったことが一番大きかったと思う。抑えの松山晋也につなぐ形が全然できなかった」
特に痛かったのが腰痛で開幕に間に合わず、5月に一軍昇格後も再調整となった清水達也の不調だった。
「清水がいなかったでしょう。ベンチが計算しているピッチャーが抜けた時、その代わりが出てこないとチームは苦しくなる。そんななかで藤嶋健人はがんばっている。ボールの回転もいい。結構評価してる一人だね」
ADVERTISEMENT
勝ちパターンを担う存在となった藤嶋は、6月下旬までは17試合連続無失点、防御率1.65の好成績を記録している。
「あとは2人の中継ぎ左腕もいいよ。斎藤綱記、吉田聖弥はともに腕が振れている。この間も見たけど、良いボールがきていた。松山がいて、藤嶋がいて、斎藤もいる。ここにきて、リリーフ陣は形になってきていると思う」
しかし武田氏は、中日低迷で「一番苦しいのは、やっぱり先発陣だ」と話す。
ドラゴンズは開幕からローテーションの再編を繰り返してきた。柳裕也、高橋宏斗を軸に考えていた先発陣だったが、思うように勝ち星が伸びず、涌井秀章や松葉貴大の移籍組に混じって、若手投手が次々と一軍のマウンドを経験している。その状況そのものが現在のチーム事情を表しているという。
「ベテラン柳は頑張ってるよ。試合も作っているしね。でも俺の中では柳は12、13勝するような絶対的なエースじゃない。10勝したとしても8敗するような投手。そこがドラゴンズは苦しいんだ」
柳は今シーズンここまで15試合に先発しているが4勝2敗、防御率2.49。期待されていたような勝ち頭にはなれていない。さらに今季復活を見込まれていた高橋宏斗は1勝6敗、防御率4.86と苦しんでいる。
「高橋は今年はボールが高い。踏み出す足の歩幅なのか、タイミングなのか……その辺が少しズレている。巨人の戸郷(翔征)もそうだけど、歩幅を狭くしてマウンドの傾斜を使って投げ下ろし、落とすボールがメインの投手は、ボールが高いとダメ。高めに行ってしまったボールを痛打されている」
次期監督候補にあがった名前
では、中日はここから巻き返せるのか。また井上監督は来シーズンも指揮を執るのか。武田氏の答えは明確だった。

