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サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
「田中碧一人の責任ではないです」川崎の“大先輩”が慮るブラジル戦決勝点のミス…むしろ露呈した懸念点とは「日本の選手層はまだ薄い」
text by

杉園昌之Masayuki Sugizono
photograph byRyosuke Menju/JMPA
posted2026/07/03 11:04
決勝点のきっかけとなり涙にくれた田中碧だが、鄭大世氏は「彼だけの責任ではない」と見ている
それでも、超えられそうで超えられない壁があったのも事実。さまざまな敗因分析をする人たちがいるなか、鄭大世ははっきり言う。
「くじ運が悪かった。ブラジルでなければ、決勝トーナメント1回戦は突破できましたよ。例えば、今回のドイツなら勝てたと思いますし、ほかの組み合わせを見ても、カナダも倒せたはずです」
歴代最強の枕詞にも異論はない。北中米大会を戦った森保ジャパンを高く評価している。
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「100点満点でいえば、85点。監督の采配、攻撃の崩し、組織的な守備、セットプレーとほぼ完璧でした。いまの戦力で万策は尽くしたと思っています。残り15点は何かと問われれば、サッカーの本質的なところ。繰り返し言いますが、最後は『個の力』の前に打ちひしがれた。世界との差は徐々に埋まっているけど、まだ時間はかかるな、と思いました。
『個の力』が上がってくれば、また戦い方も変わってくると思います。守ってカウンターだけではなく、ゲームの主導権を握って敵陣に押し込む戦術も採れるようになってきます。プレミアリーグで二桁得点以上取るような選手がもっと出てこないと。ブラジル代表は今季、チェルシーで15点も取っているジョアン・ペドロが落選するくらいです。それに比べると、日本の選手層はまだ薄い」
優勝と言っていないと優勝はできない
何よりも、世界一を目指したことに意味があったという。
「優勝を目標に掲げたことで、4年前よりも8年前よりも成長した部分はあると思います。選手たちはそれに向けて、まず自分の目の前の習慣ひとつから変えないといけないし、そのための準備もしますから。優勝という言葉を使わないと、優勝はできないんで。
人生は思った通りにならないと思えば、そうなるし、思った通りになると思えば、そうなるもの。そのようなことを尾田栄一郎さん(漫画『ONE PIECE』作者)が言っていました(笑)。日本代表は、これからも『優勝を目指す』と言い続けてほしいですね」
2030年大会に向けて、ドラスティックに変える必要性は感じていない。たとえ、監督が交代しても、続投しても、日本は継続路線で強くなっていくと信じている。
〈全2回の2回目/はじめから読む〉

