プロ野球PRESSBACK NUMBER

「石井さんには、実力がないから」!? 主砲・石井浩郎に“年俸6割ダウン”と心ない言葉を…「お金が絡むと大阪の商人になっちゃう」近鉄の真相 

text by

喜瀬雅則

喜瀬雅則Masanori Kise

PROFILE

photograph byKoji Asakura

posted2026/07/01 11:30

「石井さんには、実力がないから」!? 主砲・石井浩郎に“年俸6割ダウン”と心ない言葉を…「お金が絡むと大阪の商人になっちゃう」近鉄の真相<Number Web> photograph by Koji Asakura

主力選手が次々去っていくなか、長く4番を務めた石井にも球団から信じられない仕打ちが

「マジで『石井さんには力がないから、これが妥当な石井さんの実力だと思います』って社長に言われて……。私、もう倒れそうになりました、その場に。いやいや、言い方があるでしょ。実力ない人に、じゃあ、なんで4年も5年も4番を打たせてきたんだ、っていうことですよ。言い方があるんじゃないかと。

 もうこの球団でやる力がない、って烙印を押されているのに『絶対に他には行くな』『条件吞んで残れ』って言うんですよ。いや、筋が通りませんよ。こんなことがまかり通ったら、この後、若い選手がみんなこれをやられたらどうなるんですか」

お金が絡んでくると大阪の商人になっちゃう

 どう見ても、球団に勝ち目がない。野茂に「任意引退同意書」へサインさせたときのように、石井との交渉に関しても、球団の方が“墓穴”を掘ってしまっている感が否めない。

ADVERTISEMENT

「お金が絡んでくると、突然、大阪の商人になっちゃうんですよ」

 石井のジョークも言い得て妙だから、これまた笑えない。事態を重く見た当時のコミッショナー・吉国一郎から「野球協約に基づいた、30%減以内の条件での再交渉」を通達されたのは、96年も暮れようとしていた12月24日のことだった。

 年明けの1月8日、近鉄側はトレードを前提として減額制限いっぱい、30%ダウンの年俸9000万円を提示。契約を結んだ上でトレードが通告され、その6日後の同月14日、巨人・吉岡雄二、石毛博史と1対2での交換トレードが決まった。

 いてまえ打線の核も、いなくなった。

〈つづきは書籍でお楽しみください〉

『革命前夜 追憶の近鉄バファローズ1994』(文藝春秋)※書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします革命前夜 追憶の近鉄バファローズ1994』(文藝春秋)※書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします
#1から読む
「これは、もう野茂英雄が残ることはないよな」1994年の近鉄で石井浩郎が感じていた“不断の対立”とは「なんか、お払い箱みたいな扱いでしょ」

関連記事

チェックを入れてボタンを押すだけ
Google検索
Number Webを見つけやすくする
BACK 1 2
#近鉄バファローズ
#野茂英雄
#石井浩郎

プロ野球の前後の記事

ページトップ