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サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
久保建英不在でも日本代表ゴールラッシュのキーワード「ポケット攻略」「ビエルサライン」とは…「じつは1年かけて徹底的に準備」取材記者が知る背景
posted2026/06/24 12:28
チュニジア戦、4点目をアシストした佐野海舟。「ポケット攻略」の真骨頂だった
text by

佐藤景Kei Sato
photograph by
Takuya Kaneko/JMPA
田中碧が語った「理想的な」チュニジア戦先制点
チュニジア戦先制点のシーン、田中碧は鎌田大地が空けたスペースへ躊躇なく入り込み、上田綺世からのボールを完璧なタイミングで引き取った。そこから素早くボックス左にいた中村敬斗へと展開。中村が縦に仕掛け、グラウンダーの鋭いクロスを供給すると、そこへ飛び込んできたのは、フリックした後にゴール前へスプリントしていた鎌田だった。ボールはやや後方に届いたが、機転を利かせて自身の股下を通しながら左足を合わせて流し込み、日本に貴重な先制点をもたらした。
この一連の崩しは、チームの共通理解とそれぞれの判断、個々のスキルが組み合わさった理想的なアタックだった。
貴重な先制点について、田中碧は次のように振り返っている。
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「最初の1点が、本当に自分たちにとってどれだけ大きかったか。相手が5-4-1のフォーメーションの中で、早い段階で点を取れて、無理に攻めなくてもいい状況ができた。そこはチームとして大きかったと思います。(先制点は)つなぎの中で綺世だったり、前の選手が落ちてきたときには、やっぱり前に出ていくのが自分の特長ですし、そこをうまく使ってもらえて、最終的にボックス内で、ああやって自分の前に大地くんが入ってきた。下からつなぐという意味では理想的な形で、右から左まで行って最後に中っていう、人数もかけられて点も取れたので、すごく良かった」
田中の言葉通り、ボランチの位置から前線へと飛び出していく推進力が、攻撃をより活性化した。仮にボランチが後方に留まったままであれば、鎌田が動いて空けたスペースは「空白」となり、先制点の場面のように複数人が絡んで相手に的を絞らせない攻撃はできなかった。「誰かがスペースを空ければ、そのスペースを別の誰かが使う」という共有された戦術意識が、田中の能力と見事に合致した瞬間だった。
中盤の低い位置でのコントロールに終始せず、必要に応じて「3列目からのアタッカー」に変貌することで、日本の攻めは厚みを増し、チュニジアの守備を無力化することに成功したのである。
徹底的に仕込んだ「ポケット攻略」とは
そして、この試合で日本が見せた攻撃のバリエーションは、鎌田と田中のコンビネーションだけに留まらなかった。

