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「鎌田大地のシャドー起用」「縦パス重視」に見た森保采配の真髄「誰が出ても、誰と組んでも」勝負のスウェーデン戦で披露する“新たな引き出し”とは
 

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水沼貴史

水沼貴史Takashi Mizunuma

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photograph byKiichi Matsumoto/JMPA

posted2026/06/24 11:00

「鎌田大地のシャドー起用」「縦パス重視」に見た森保采配の真髄「誰が出ても、誰と組んでも」勝負のスウェーデン戦で披露する“新たな引き出し”とは<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto/JMPA

森保監督が浸透させてきた多彩な戦術がチュニジア戦で生きた 

快勝のポイントになった「縦パス」

「森保采配」の的中と言葉でいってしまえば簡単ですが、それまでにどんな状況にも耐えうる「準備」を重ねてきた。だからこそ、鬼門だった第2戦でも余裕でピッチを躍動することができたのだと思います。

 チュニジア戦はオランダ戦とは全く違う試合展開になりました。この試合での日本のポイントとなったのは「縦パス」に尽きると思います。三笘や南野そして久保というゲームチェンジャーを失っても日本が余裕で展開できた理由のひとつです。

 鎌田が1列前に出たことで、代わりにボランチで先発した田中碧(27歳、リーズ・ユナイテッド)は溌剌としていましたよね。「よし、俺の出番でしょ?」と最終ラインまでの守備も怠らずとにかく走り回りました。チームの縦パス重視もしっかり意識した上での動きで実に生き生きとしていた。まさに、『誰が出ても、誰と組んでも……』というスローガン通りです。

「嫌なムード」振り払った伊東のゴール

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 ダメ押しとなった後半24分の伊東純也(33歳、ゲンク)のゴールも、田中が起点となりました。上田綺世(27歳、フェイエノールト)へ鋭い縦パスを通し、上田がフリックさせたボールを右シャドーで先発した伊東が冷静に右足で流し込みました。

 この3点目が入るまで、日本には少し嫌なムードが流れていました。チュニジアの時間帯になりかけていたのです。この局面でもし1点返されれば、途端に試合の流れも変わってしまう。この試合を象徴する縦パスを軸とした伊東のゴールは、そのムードを一掃する、実にいい時間帯でのゴールになりました。 

『誰が出ても、誰と組んでも機能する』。森保監督は、このチームスローガンを本大会で現実のものとするために、代表チームの練習から実に細かい工夫を凝らしてきました。練習メニューひとつとってもマンネリを避けるため、名波浩コーチ(53歳)を筆頭に齊藤俊秀コーチ(53歳)らそれぞれのコーチが分業して内容を考え、今日は「名波DAY」、あしたは「齊藤DAY」というように、バラエティ豊かな練習を日々重ねていました。

 その積み重ねが大舞台に向けた「いい準備」となり、たとえ緊急事態となっても機能する引き出しが豊富なチームを作り上げた。森保ジャパンが強く、逞しくあることを実感した4−0完勝の試合となりました。

【次ページ】 簡単ではないスウェーデンとの第3戦

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