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チュニジア戦で圧巻の2ゴールも…上田綺世はなぜ“喜びすぎない”のか?「4年前の悔しさ」を胸に…試合後の“冷静さ”から読み解くストライカーの本質

posted2026/06/22 17:05

 
チュニジア戦で圧巻の2ゴールも…上田綺世はなぜ“喜びすぎない”のか?「4年前の悔しさ」を胸に…試合後の“冷静さ”から読み解くストライカーの本質<Number Web> photograph by Ryosuke Menju/JMPA

チュニジア戦で2ゴール、1アシストの活躍を見せた上田綺世。文句なしのMOMに選出された

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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Ryosuke Menju/JMPA

 ゴールの重みに違いはない。誰がとっても等しく価値がある。

 ただ、取ってほしい選手はいる。

 北中米W杯に臨んでいる日本代表なら、1トップの上田綺世である。

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 取るべき選手が取れば、チームは勢いを増すからだ。

「4年前の悔しさは同じ場所でしか拭えない」

 オランダとのグループステージ初戦では、悔しさを噛みしめた。前半終了間際にプルアウェイの動きで、フィルジル・ファンダイクのマークを外す。ペナルティエリア内右でフリーになったが、シュートは枠をとらえられなかった。フィニッシュへいたる流れには「手ごたえを感じた」ものの、「ああいうところを決めていれば、試合展開も変わっていたと思う」と振り返った。決めきることを「課題」とした。

 果たして、上田はチュニジア戦で鮮明なる解答を示す。

 鎌田大地のゴールで1対0としていた30分だった。相手のパスをカットした板倉滉が、上田に縦パスを刺し込む。カウンターが発動された。背番号18の動きに呼応して、伊東純也が右サイドを駆け上がる。パスを出すような身体の向きになりながらペナルティエリア右角まで持ち出し、右足を強振した。CBの股下を抜いた一撃が、逆サイドネットへ突き刺さった。

「正直、自分でシュートを打つことはほぼ決めていました。だから、純也くんはおとりにさせてもらいました」と、柔らかい笑みを浮かべて伊東を気遣った。「走り抜けて開けたスペースを使って、シュートまで持っていこうと思った」と話したとおりに、伊東へのパスも想定した相手CBは、上田に寄せきれなかったのだった。

 ゴール直後は両手を顔の前で合わせ、瞳を閉じて祈りを捧げるようなポーズをした。お馴染みのパフォーマンスである。ただ、これまで味わったことのない感情が、上田の全身を駆け巡っていた。

 2022年のカタールW杯で、上田はコスタリカとの第2戦に先発出場した。しかし、1本のシュートも打てずに前半だけで退いた。チームは0対1の苦杯をなめた。その後は、出場機会が巡ってこなかった。

「前回大会で悔しい思いをしたので、それをようやく晴らせた気がします」

 試合終了直後のフラッシュインタビューで明かした思いには、まだまだ続きがある。

【次ページ】 「少しは仕事ができた…」謙虚に語った“FWの本質”

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