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オランダ戦追加タイムが“大人のチェスゲーム”になった真の意味とは…ファンダイクと冨安健洋が期せずして口にした同じ言葉「それが現実」 

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佐藤景

佐藤景Kei Sato

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photograph byRyosuke Menju/JMPA

posted2026/06/19 11:07

オランダ戦追加タイムが“大人のチェスゲーム”になった真の意味とは…ファンダイクと冨安健洋が期せずして口にした同じ言葉「それが現実」<Number Web> photograph by Ryosuke Menju/JMPA

経験豊富な冨安とファンダイクの目には「同じ景色」が映っていた?

 押し込む場面を増やした日本は89分、右コーナーキックで伊東が蹴ったボールに小川が飛び込み、同点に追いついた。仕込んできた戦術を採用し、磨いてきたセットプレーでネットを揺らした。まさに積み上げの成果を示す同点劇だった。

追加タイムに見えた「新しい景色」

 そしてこの直後、6分と表示された後半のアディショナルタイムに、「新しい景色」を最も象徴するシーンが訪れた。

 スコアは2-2。残り時間はわずか。スタジアムのボルテージは最高潮に達し、両チームが勝利を目指して激しく攻め合うカオスな時間が訪れるシチュエーションだった。

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 だが、ピッチ上では、極めて理性的で、冷徹な「大人のチェスゲーム」が繰り広げられる。日本がボールを回すと、オランダのFW陣も深追いはしてこない。一方で、オランダにボールが渡ると、彼らもまたリスクを冒して縦パスを入れず、時計を進めるパス回しに終始した。お互いに無理に攻めず、このまま勝ち点1を分け合うことが、グループステージ突破に向けて最善の選択であると、ピッチ上の22人が瞬時に理解し、実行していた。

 それは過去のワールドカップで、グループステージで対戦した強豪国同士の試合において何度も見たシーンだった。この場面について、途中出場で右サイドのリスクマネジメントを担った冨安はこう語っている。

「スマートに言えばリアリスティックになるべき相手でしたし……ネガティブにとらえないでくださいね。もちろん勝ち点3がいいですが、勝ち点3を取りにいってゼロになるよりは間違いなく勝ち点1の方がいいですし、今大会はレギュレーションも変わったので、そういうのも含めてポジティブにとらえるべきポイントだったと思います。最後の数分間は『終わらせよう』という狙いがありました。そういうのも含めて(チームで)意思統一できていたと思います」

オランダ主将も「勝ち点1、それが現実」

 オランダの主将ファンダイクもまた、試合後に冷静に現実を受け止めていた。

「最初から最後まで非常に難しい試合でした。それでも、勝ち点1を獲得した。それが現実です。ここから前に進んでいきたいと思います」

【次ページ】 次戦以降に待つ、ますます難しい戦い

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