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「日本人? 高く売れないでしょ」からのスタートも…W杯日本代表に“関係7選手”が選出の衝撃「ベルギーの小クラブ」シント・トロイデンは何がスゴい?  

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中田徹

中田徹Toru Nakata

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photograph by(L)(C)Asami Enomoto / (R)JIJI PRESS

posted2026/06/10 11:02

「日本人? 高く売れないでしょ」からのスタートも…W杯日本代表に“関係7選手”が選出の衝撃「ベルギーの小クラブ」シント・トロイデンは何がスゴい? <Number Web> photograph by (L)(C)Asami Enomoto / (R)JIJI PRESS

遠藤航、冨安健洋、鎌田大地ら7人もの関係選手を日本代表に送り込んだシント・トロイデン。ベルギーの小クラブはいかにして「虎の穴」になったのか

 これは人工芝のスタジアムをホームに使用するSTVVへの嫌がらせだった。最終的にSTVVが7位でレギュラーシーズンを終え、プレーオフ1進出を逃したため、その論議はうやむやに終わったそうだが、ビッグクラブに有利になることならシーズン中でもルールを変えようとする姿勢は今もベルギーサッカー界に垣間見られる。今季のSTVVが何事もなくプレーオフ1を開催することができたのは、かつての敵を味方につけたからであることが窺える。

「1年目に7位になり、冨安が高く売れたことで、(ベルギー人の先入観を)一気にひっくり返すことができました。2年目はさらに財務状況が良くなったことで、ベルギーの人たちを驚かせることができました」

 地元のサポーターと話をしていても、財務の好転はかなり評価が高かった。

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 DMMが来る前、STVVは累積債務が膨れ上がっており、クラブ経営が行き詰まっていたのだ。補強より健全経営を優先したため、それほど強化に資金を回せず、プレーオフ1進出まで月日がかかったが、「クラブが健康体になったのが嬉しい」というサポーターの声は多かった。

 STVVの収益を支えている要素の一つが、日本スポンサーからの収入である。(日本版の)SNSに頻繁にあがる新規スポンサーのお知らせをみてもわかるように、DMMフットボール事業部の日本国内営業は、ベルギーの他クラブに真似できないものだ。しかもスポンサーへのリターンも手厚い。

「Jリーグのクラブがやっているようなことを、私たちはやっているだけ。私はSTVVはJリーグ、21番目のクラブだと思っているんです」(立石CEO)

一時はファン離れも…現地スタッフ登用に活路

 一方、STVVから離れていったファンも多かったという。最近、あるサポーターがこんな話をしてくれた。

「日本資本になって観客が減ってしまった時期があったんだ。でも、リンブルフの訛りがわかる地元の広報を入れてSNSを強化したことで、ファンが戻ってきたんだ」

 STVV公式のオランダ語サイトと日本語サイトはまるで内容が違う。

 例えば「ここから、世界へ」というスローガン。これはあくまで日本人選手にとって、STVVが欧州への登竜門であることを指すものであって、地元のサポーターには響かない。逆に日本人スタッフには、何が地元のファンに響くかわからない。

 23-24シーズンの前、かつてアカデミーでプレーしていたバート・スタスがブランド・マネージャーとしてSTVVに就職し、地元サポーター向けのSNSを強化した。立石CEOのユーチューブ出演もそのひとつの方策だ。サポーターの聞きたいことが想像できる彼が、質問を考えたという。

【次ページ】 選手だけでなくスタッフも…日本サッカー界の“虎の穴”に

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