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「日本人? 高く売れないでしょ」からのスタートも…W杯日本代表に“関係7選手”が選出の衝撃「ベルギーの小クラブ」シント・トロイデンは何がスゴい?
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中田徹Toru Nakata
photograph by(L)(C)Asami Enomoto / (R)JIJI PRESS
posted2026/06/10 11:02
遠藤航、冨安健洋、鎌田大地ら7人もの関係選手を日本代表に送り込んだシント・トロイデン。ベルギーの小クラブはいかにして「虎の穴」になったのか
この2年間の谷口のプレーは、人間ドラマそのものだった。
「谷口はベルギーリーグ最高のCB」と敵将を唸らせることもあれば、失点につながるミスをすることもあった。さらに一昨年の11月にはアキレス腱断裂という重傷も負った。そんな34歳が今季、見事にカムバックし、しかも主将としてチームを3位に導いた。そのうえ、W杯のメンバーに再度、選ばれたのだ。
さらに「ベルギーに来て間違いなく外国人選手に対する空中戦の強さ、一対一の守備が磨かれました」と目に見える成長を示した。それは、若手選手にとってもメンターとして大きな意味を持ったはずだ。
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シント・トロイデンのあるベルギー・リンブルフ州。そこの地元紙がヘット・べラング・ファン・リンブルフ(以下HBVL)だ。同紙のSTVV番を務めるギュンター・スホーフス記者は、日本資本になって8年経ったSTVVをこう評価する。
「DMMの幹部は『3年以内にチームを“プレーオフ1(※上位6チームによる優勝決定リーグ)”に進出させる』と約束しました。それは少し楽観的すぎたと言わざるを得ず、結局実現しませんでした。一方で、クラブの財務状況はより安定しました。これはオーナーや経営陣による適切でプロフェッショナルなアプローチのおかげです。今の時代、こうした安定を実現するのは決して容易なことではありません。ですが、彼らは見事にそれを成し遂げました。
一方で残念な点としては、毎年チームの顔ぶれが激しく入れ替わってしまうことです。その点においては安定性に欠けており、シーズンごとに毎回新しいチームを一から作り直しているような状況が続いています」
「日本人選手? 売れないでしょ」…当初は冷ややか
経営基盤の脆弱な中小クラブの多いベルギーにおいて、STVVの財務状況改善は、ベルギーサッカー界はもちろんのこと、サポーターも驚かせた。DMMのSTVVプロジェクトが立ち上がったとき、現場のファンたちは「日本から経営資本が入っても3年で潰れるだろう。日本人の経営者なんかサッカーのことを知らないでしょう」と冷ややかに見ていた。
「当時は評価があるとかないとか、それ以前の話でした。何者かがやってきてベルギーのサッカークラブを買収した。『日本人? アジア人? できんのか、こいつら』『日本人選手? 高く売れないでしょ』。本当にそのレベルだった」(立石CEO)
DMM体制1年目となった2018−19シーズン、快進撃のレギュラーシーズンでは4位という好位置につけていた。ところが年が明けると、サッカーリーグの会議でビッグクラブから「プレーオフ1を人工芝で開催することはできない」という議案が出された。

