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オリンピックへの道BACK NUMBER
「リフトが怖い…」ペア転向直後、三浦璃来がじつは語っていた“恐怖心”「海外ではホームシックになっていた」シングル時代のコーチが明かす、知られざる過去
text by

松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byAFLO
posted2026/06/07 11:00
木原龍一とのペア結成1年目、NHK杯で演技する三浦璃来
三浦と木原が初めて滑った「奇跡の15分」
このまま続けてよいのかどうか、葛藤する中で転機が訪れた。
それは2019年6月に中京大学で行われた、日本ペア強化プロジェクトだった。
このとき、講師としてブルーノ・マルコットが来日し参加していた。また、当時、前パートナーとのペアを解消し名古屋市内のリンクでアルバイトをしていた木原龍一も手伝いで呼ばれていた。
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三浦と市橋も参加していた。そして本田も中京大学にいた。
練習終了後、ブルーノが本田に話しかけた。
「ブルーノに『ちょっと来い』と言われてリンクに行くと、『龍一と璃来を組ませたいんだけどいいか』と言われました。そこで璃来に、『龍一と組んでみろってブルーノが言っている』と伝えると『分かりました』と。そこで1回組んでみることになりました」
そこからの時間は衝撃的だった。
「滑ったのは15分くらいです。2人で滑り出してシングルツイストをやって、もうほんとうにベテランのスケーターであるかのような高さのあるツイストをやって、ブルーノは、『もう決まりだ』と言っていました」
「璃来は龍一とのリフトを怖がらなかった」
2人の姿は、本田にも強い印象をもたらした。
「僕から見ても、スピード感がすごかったですね。龍一のやってきたベースが高かったというのもあると思いますし、それに怖がらず璃来がついていった。何よりも、リフトとかペアの技に恐怖心を持っていた璃来が何も言わずに挑んだ。怖くないんだな、というのは見えました」
あれほど怖かったリフトを怖がらなかったことが、何よりも心に残った。
また、2人が組んだあと、木原は「絶対に落とさないから」と三浦に話している。その言葉が、三浦にとってどれだけ大きかったかもうかがい知れる。
のちに2人の武器となるスピード感は、ペアの始まりの瞬間からあったという。本田はその理由をこのように分析する。

