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マスクの窓から野球を見ればBACK NUMBER
「マウンド上の顔つきがぜんぜん違う」ヤクルト6年目・山野太一が早くもキャリアハイ6勝目のナゼ…躍進の秘密は「音もなく動く」“魔球”の存在?
posted2026/05/26 11:01
今季ここまでリーグトップとなる6勝をマークしているヤクルトの山野太一。6年目の27歳左腕の躍進の理由は?
text by

安倍昌彦Masahiko Abe
photograph by
JIJI PRESS
昨季までシーズン最多5勝、通算でも9勝に過ぎなかったヤクルトの山野太一投手が、交流戦前にリーグトップの6勝をマークする躍進を見せている。好調のチームを牽引する左腕はなぜ覚醒したのだろうか。《NumberWebレポート全2回の2回目/最初から読む》
「勝負弱いというか、怖がりというか……メンタルは決して強くなかったんですよ。あれだけの素晴らしいボール、持っていながらね」
今季、大躍進のヤクルト・山野太一投手の大学時代をそんな風に振り返るのは、山野投手が東北福祉大当時、野球部OBとしてアドバイスを送っていた上岡良一氏だ。自身も東北福祉大からプロ野球・日本ハムに進み、アンダーハンド投手として4年間奮投した。
山野投手といえば、左腕特有のクロスファイアーのベース上での伸び感に、やはりベース上で鋭くキュッと滑るスライダー。
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「いちばん威力があったのは、チェンジアップですね。奥行きのあるチェンジアップっていうんですかね。落ちるんじゃなくて、来そうで来ない。バッターはまったくタイミングが取れない」
「あのチェンジアップは魔球でした」
そういうチェンジアップを投げる投手は、受けてきた中で何人かいた。明治大(当時)の野村祐輔投手(現・広島二軍投手コーチ)のチェンジアップがそうだった。
チェンジアップなら沈むんだろうと思ったら、ネジ釘が回転するように、螺旋状にぐるぐる回って、沈みもせずにそのまま来て、危なくこちらのキャッチャーマスクを直撃しそうになって、ギョッとした。
「本人は、スライダーやカットボールのほうに自信があったみたいですけどね。でも、あのチェンジアップは魔球でした。チェンジアップのあとの真っすぐは、バッター、まるっきり手が出ませんでしたから」

