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2年前、DeNAから“戦力外通告”を受けた大和(38歳)の知られざる今「正直驚きましたけど…」NPBのコーチを断り、神奈川の公立高野球部で指導者になっていた
text by

佐井陽介Yosuke Sai
photograph byHideki Sugiyama
posted2026/06/01 11:00
神奈川の公立進学校、光陵高校の野球部でインストラクターを務める現在の大和さん
神奈川県立の光陵高校は横浜市西部のベッドタウンにある。JR東戸塚駅から徒歩30分。県内有数の公立進学校で国公立大に合格する生徒が目立つ。難関の横浜国立大学にも毎年、多くの卒業生を送り込む。そんな高校のグラウンドになぜ大和が降り立つことになったのか。きっかけは同校硬式野球部OBとの縁だった。
光陵高の硬式野球部は昨夏の神奈川大会で1994年以来31年ぶりとなる4回戦進出を果たした。さらなる躍進に向けて野球部OB会の機運が高まっていた今年2月、阪神とDeNAで計19年間のプロ野球人生を戦い終えていた大和に白羽の矢を立てたのだ。
「まさかこんなに早く高校で指導する機会をもらえるなんて想像していなかったので、正直驚きましたけどね」
なぜ大和が公立高校野球部の指導者になったのか
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大和は今年2月、元プロ野球選手がアマチュアを指導する際に必要な「学生野球資格」を回復させていた。外部インストラクターとして公立高校の硬式野球部を指導する。それは本人にとっても大義に満ちたオファーだった。
大和は愛息3人の父親でもある。2024年シーズンをもってDeNAを退団したあと、翌25年は息子が所属する少年野球チームの指導に携わった。今年からは正式に少年野球チームのコーチに就任している。平日、土日を問わず子供たちと接する中で、次第に野球人口の減少に危機感を抱くようになっていた。
「少年野球の開会式でも『毎年のように野球チームが減っている』という話を聞きました。これだけ野球人口が減っている中で、野球を楽しむ子供たちの数をどれだけ残せるかが僕らの仕事ではないかと考えるようになりました。だから、個人的には野球を嫌いになられるのが一番嫌なんです。小学生の子供たちに対しては、勝ち負けが全てという考え方ではなくて、『楽しく野球をやりなさい』と言い続けています。結果が出ればもちろん楽しいし、失敗しても『これができなかったから失敗したんだ』と理由が分かれば、また頑張ろうと思えるじゃないですか」
野球人口を増やしたい。野球を好きでいてほしい。そんな願いを世に訴えかけていく上で、いわゆる野球強豪校ではない公立高校の指導は魅力的に映った。
「公立の高校で野球をやってくれている。それは僕にとって嬉しいことです。たとえ小学生、中学生のときにスーパーな選手じゃなくても野球を続けたい。そんな公立高校の生徒たちにもずっと野球を続けてほしいというメッセージも込めて、光陵高校の指導をさせていただくことにしました」

