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林下詩美の退団、主力の欠場、後楽園ホールの空席…マリーゴールドの“正念場”に桜井麻衣が抱く危機感「自分がやらなきゃ、この団体は終わっちゃう」
text by

原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2026/05/19 17:02
マリーゴールドで活躍する桜井麻衣。5月23日の2周年大会で退団する林下詩美への思い、団体に抱く危機感を熱く語った
「集客に関して、できる努力はまだあるはず」
桜井はなおも真剣に話し続けた。
「目の前に用意されていることが当たり前になっていると以前から感じていました。両国国技館に出られるのが当たり前とか、大田区総合体育館に出られるのが当たり前。だから後楽園はもっと当たり前になっている。それは違う。人数が多ければ第0試合に組まれることを経験してきた自分にとって、本戦に出られることって当たり前じゃないと思うんです。本戦出場を勝ちとった人と、当たり前にリングに上がってる感覚の人だと試合に対する熱量も変わってくると思う。だから、新人の時は当たり前じゃない環境に置かれる経験をした方がいいと自分は思っています」
「後楽園大会もビッグマッチ同様、大事な大会だと思うのでガラガラなのは嫌です。個人的に思うのは、後楽園とか都内近郊の会場だったら、自分の友人知人も誘えるじゃないですか。例えば仮に、選手1人が10人ずつでも知人を誘ったらあと200人は増えるんですよ。今のマリーゴールドの後楽園大会であと200人増えるって結構大きなことだと思うんです。理想はファンの人だけで埋まることですが、今はそんなことも言っていられないと思うので。集客が厳しい後楽園では、ツインスター王者の時、タッグで多い時は50人近く知人を呼んだり、UN王者時代の凱旋では100人近く知り合いに声をかけて観に来て頂いていました」
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「自分が頑張ってる姿を応援してくれる友達が多いことって良いことだと思うんです。これを機にプロレスファンになってくれる方もいるので。目の前に用意されたことが当たり前になってしまうと感謝を忘れてしまいがち。だから置かれている環境への感謝を忘れずに、慣れないようにするためにも、最低でもファイトマネー分くらいは毎回の後楽園大会で知人や家族にチケットを買って観に来て頂いてます。そしてそれが観に来てくれた人のために良い試合をしてお返ししようという気持ちにも繋がる。集客に関して、できる努力はまだあるはず。お客さんにはチケット代以上の価値を提供しなければいけないし、選手が一丸となって興行に対しての熱量を上げていきたい」
今の状況を乗り越えるために何をすべきか? 桜井の答えはシンプルだった。
「選手全員で今以上に盛り上げていく努力をすることかなと。熱量が高ければお客さんにも伝わると思うんです。皆でビッグマッチに向けて宣伝したり、集客を頑張ったり。とにかく団結することが大切だと思います。今のマリーゴールドにはまとめる人がいない。それが課題かもしれない」



