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林下詩美の退団、主力の欠場、後楽園ホールの空席…マリーゴールドの“正念場”に桜井麻衣が抱く危機感「自分がやらなきゃ、この団体は終わっちゃう」
text by

原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2026/05/19 17:02
マリーゴールドで活躍する桜井麻衣。5月23日の2周年大会で退団する林下詩美への思い、団体に抱く危機感を熱く語った
「今また、あの頃みたいな状況になって、というか、あの時以上にマリーゴールドが危ない。今は6人タッグのベルトを持ってますが、『桜井、ギラギラ足りないんじゃないか』という声も耳にします。深刻な状況を受け止めて、自分がやらなかったら、この団体は終わっちゃうんじゃないかくらいの気持ちでやります」
じつは旗揚げ1カ月後からあった“危機感”
桜井の言葉に力が入る。
「1.3で(青野の持つ)赤いベルトに挑戦して取れなかった。ダメな理由もわかっている。もちろん取りたい気持ちはあるんですが、試合が終わって、自分には覚悟が足りていなかったんだなと。準備不足とか、気持ちの弱さや不安定さが結果になってしまった。本気で覚悟を持った時は自分でもびっくりするくらいパワーが出るのを知ってるので、私は自分を信じます」
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「詩美さんがマリーゴールドを退団するということで、団体を背負う覚悟を決めなくてはいけない。具体的には赤いベルトを戴冠して、マリーゴールドのてっぺんに立つということ。それを叶えるためにその前にまだまだやらないといけないことがあって、すごい試練です」
「危機感は2年前に旗揚げして、1カ月後の後楽園で感じました。旗揚げ戦は満員御礼で立ち見も出てあんな盛り上がったのに、1カ月後の後楽園が満員にならなかった。旗揚げしたばかりなのに満員じゃなかったことにすでに危機感はありました」
最近の後楽園ホールのオレンジ色の空席を見るロッシー小川代表の目はさすがに寂しそうだ。経営的には「黒字で問題はない」と小川は言っているが、5月16日の後楽園ホールは615人しか観客を集められなかった。林下の退団前の全員掛けや、青野のワールド王座戦が行われたのにも関わらず客が来ない。料金の設定が昔とは違うにせよ、ゲート収入に限ればぎりぎりのラインだろう。
マリーゴールドのリングに現在ケガで休んでいる選手たちが戻り、着実に成長している若い力が花開くにはもう少し時間がかかる。「今は耐える時」から、やがて「黄金の花園が光り輝く時」が必ず訪れると小川は信じている。


