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「井上尚弥君と中谷潤人君の動向で世界戦のチャンスが変わる」“タパレスに勝った男”の意外な視点「井上君という嵐が過ぎるのを待ってます(笑)」

posted2026/05/11 06:03

 
「井上尚弥君と中谷潤人君の動向で世界戦のチャンスが変わる」“タパレスに勝った男”の意外な視点「井上君という嵐が過ぎるのを待ってます(笑)」<Number Web> photograph by Hiroaki Finito Yamaguchi

同階級で世界を見据える現役選手からすると、井上尚弥と中谷潤人の世紀の一戦はただ「すごい試合」というだけではない意味を持つという

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杉園昌之

杉園昌之Masayuki Sugizono

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Hiroaki Finito Yamaguchi

スーパーバンタム級の世界4団体統一王者として君臨する井上尚弥(大橋)と3階級制覇王者の中谷潤人(M.T)が拳を交えた世紀の一戦は、ただのファン目線で観戦することはできなかった。世界王座への返り咲きを狙うWBO世界スーパーバンタム級6位の小國以載(角海老)は、どのような思いで勝敗の行方を追っていたのか。〈全2回/拓真vs.井岡編も読む

 完成度で勝る井上の勝利を予想していたが、もしも中谷が番狂わせを起こせば、自身のビジョンも考え直さなければいけなかった。元IBF世界スーパーバンタム王者の小國は4月3日、井上と4団体統一戦で拳を交えたマーロン・タパレス(フィリピン)から大金星を挙げ、世界ランキングの上位に名を連ねたばかり。念願である9年ぶりの世界戦も、薄っすらと見えてきた。

 ただ、今年の5月19日で38歳になるボクサーに残された時間はそれほど多くない。負けた時点で引退を覚悟している。完璧に距離をコントロールする井上のボクシングに感服しながら、置かれている状況を再確認した。

あのすごい2人と自分が戦う想像なんてしない

「自分が戦う想像なんて、してないですよ。すごい2人なので。(井上尚弥という)嵐が過ぎていくのを待っています。このままフェザー級に上げてもらえれば、と。もしも中谷君が勝って4つのベルトを取っていれば、どえらいことになっていました。また大きな台風が来ていた。この一戦だけでは終わらなかっただろうし、再戦となると、僕らはまたじっと待たないといけない」

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 同階級に4本のベルトを独占する統一チャンピオンがいれば、必然的に世界王座に挑めるのも一人だけ。対戦を待ち望む世界ランカーの上位陣が列をなして待つなか、チャンスをつかむのは簡単ではない。全階級を通した最強ランキング『パウンド・フォー・パウンド(PFP)』1位に君臨するモンスターへの挑戦権は、いまやプラチナチケット。

 もちろん、勝つのは困難を極めるものの、高額なファイトマネーが用意される。小國は「宝くじに当選するようなものですよ」と冗談交じりに笑いつつも、目の前の現実をしっかり見ていた。

【次ページ】 井上の動向を見つつ世界戦のチャンスを窺う

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