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「まるで鎧」撮影カメラマンの衝撃…井上尚弥の“究極の肉体”はいかに生まれた? フルトンを倒し切った筋肉の秘密「ボコッ、ボコッという感じ」
posted2023/07/26 11:01
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Takuya Sugiyama
スティーブン・フルトンから8ラウンドTKO勝利を収めた井上尚弥。世界4階級制覇、強敵を次々と薙ぎ倒してきたモンスターの拳を生み出すのは、他を寄せ付けない究極の肉体だ。そのフィジカルとはどのようなものなのか? 本人、撮影カメラマン、そして解剖学者が語る「井上尚弥の筋肉」の神髄とは――。「Number」掲載記事の“3つの言葉”を、写真とともにご紹介します。
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〈名言1〉
お尻がデカイとよく言われます。
(井上尚弥/Number1066号 2023年1月12日発売)
◇解説◇
フルトン戦、勝負は8ラウンドに訪れた。序盤からガードを固めるフルトンに井上尚弥が叩き込んだ右ストレートからの左フック。ダウンを奪った井上は連打を浴びせてTKO勝利を収めた。
井上はこの一戦に向け、実は約1年8カ月前からスーパーバンタム級に向けての準備を始めていた。新たな階級に向け、フィジカルトレーニングにも変化があった。元3階級制覇王者のトレーナー、八重樫東とタッグを組んだ井上が自身の肉体の進化を強く感じたのは、ノニト・ドネアとの第2戦(2022年6月)だったという。
破壊力抜群のパンチはいかに生まれるのか?
「計量のときに自分の体を見て、明らかに筋肉がついたと分かりました。全体的にボコッ、ボコッという感じです」
破壊力抜群のパンチはいかに生まれるのか――? 質問に少し悩んで答えた井上のアンサーは「下半身」だった。
「すべては連動なのでどこと言われると難しいんですけど、やっぱり下半身は大事だと思います。お尻がデカイとよく言われます。肩周り、広背筋のあたりも意識するところですね。パンチを打つときに肩を入れるので」