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海外関係者「イノウエのパワーは落ちている」の声も…井上尚弥の“絶対王者ぶり”に元ルディ門下生が語る「ルディも『中谷潤人よりコンマ数秒速かった』と」 

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杉園昌之

杉園昌之Masayuki Sugizono

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2026/05/07 06:01

海外関係者「イノウエのパワーは落ちている」の声も…井上尚弥の“絶対王者ぶり”に元ルディ門下生が語る「ルディも『中谷潤人よりコンマ数秒速かった』と」<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

善戦した中谷を井上が上回った要因とは? ルディトレーナーをよく知る元世界王者・伊藤雅雪氏が分析する

海外関係者が「井上のパワーは落ちてきている」

 プロモーターとして、多くのボクシング関係者と付き合いのある伊藤は最近、よく耳にするという。井上の変化についてである。世界戦で史上最多の28連勝を記録する4団体統一王者も33歳となった。

「海外の人たちと話すと、『昔に比べれば、パワーは少しずつ落ちてきている』って。階級のせいなのか、肉体的な衰えなのかは分からないですが、人間は年齢を重ねていけば、誰でも何かは削ぎ落とされていくもの。それでも、勝てるのは別格の技術、スピードを持っているからです。正統派のボクシングをしながら、これだけハイクオリティーのパフォーマンスを見せ続けるのはすごいこと。もしかしたら、将来は(50戦無敗のまま引退した技巧派)フロイド・メイウェザー・ジュニアみたいなスタイルになっているかもしれませんね」

 もはやスーパーバンタム級には、井上と張り合えるようなライバルはいない。気になるのは今後の対戦カードだ。アメリカの権威ある専門誌『ザ・リング』が、来年1月に“バム”の愛称で知られる世界スーパーフライ級3団体統一王者のジェシー・ロドリゲス(アメリカ)とのビッグマッチを日本で開催する計画があると報じるなど、早くも周囲は騒がしくなっている。パウンド・フォー・パウンド4位との一戦は話題性も十分。ただ、現役プロモーターは複雑な表情を見せる。

バムと戦うか、フェザー級に上げるか

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「スーパーフライ級から2階級上げてくる選手が、いまの尚弥に勝てるとは思えないんですよ。バムでもパワーレスは感じると思います。まあ、報道されている通りファイトマネーが仮に50億円であれば、僕だってやりますけど(笑)。バムとの試合も見たいですが、個人的にはフェザー級への挑戦のほうが面白さは感じますね。(同級で最も強いと言われる)現WBO王者ラファエル・エスピノサ(メキシコ)との対戦が楽しみかな」

 3試合連続の判定勝ちでも、モンスターの市場価値は上がるばかりである。一方、プロ33戦目で初黒星を喫した3階級制覇王者の評価は下がったのだろうか。伊藤は元同門で中谷の若き時代から知っているが、これまでもシビアな目で見てきた。

〈全2回の1回目/つづきを読む

#2に続く
実は中谷潤人が「井上尚弥のリターンが速くて前に出られない」と漏らしていた…同門の元世界王者が見た世紀の一戦「それでも潤人の評価は落ちない」理由

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