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ボクシングPRESSBACK NUMBER
中谷潤人は惜敗も「再戦の余地が残った」敏腕イギリス人記者が見た“The Day”リアル評…井上尚弥には「ナカタニの負傷によって『もしも…』を残した」
text by

一野洋Hiroshi Ichino
photograph byHiroaki Finito Yamaguchi
posted2026/05/05 17:02
井上尚弥戦の終盤でバッティングによる負傷を負った中谷潤人。結果的に英国人記者は「“もしも…”が残った」と評した
もっとも当の井上は試合後、「今後については自分の口から言えることはない。今は僕の中では白紙です」と語っていた。
そして、その“次”を巡る議論と同時に、この試合はすでに世界の中で評価され始めている。『スポーティングニュース』の編集長ベンソン・テイラー氏が、アメリカでの報道についてこう説明する。
「アメリカでは報道は限定的でした。イノウエはまだ一般的に知られた存在ではありません」
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その一方で、テイラー氏はこうも述べている。
「主要メディアもボクシングセクションではしっかり報じています」
この試合は「無視された」わけではない。評価されるべき領域において、正しく評価されている。そして何より重要なのは、日本人同士の一戦が、アメリカやイギリスにおいて“評価の対象”として語られているという事実である。
「世紀の一戦」が世界に残したものは?
この試合が残したものは、KOでも記録でもない。一撃で終わり得る緊張の中で揺らぎ、修正され、それでも決着がついたという余白だ。
だから終わらない。決着はついたが、勝負は終わっていない。
この一戦は、世界のボクシングファンに「もう一度見たい」と思わせた時点で、すでに世界の文脈に入ったのだ。

