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「圧倒的すぎる…」敵も恐れた“超人”田中瑞稀30歳の勝負強さ「でも苦しんでいた時期もあった」誰にも見せなかったキャプテンの涙〈SVリーグ決勝ウラ側〉
posted2026/04/29 17:01
大阪マーヴェラスを2年連続でファイナルまで導いたキャプテン田中瑞稀(30歳)。連覇は逃したが、圧倒的な存在感を放った
text by

田中夕子Yuko Tanaka
photograph by
Yohei Osada/AFLO SPORT
優勝するために越えなければならない壁の前にそびえ立つラスボス。
いや、魔王か。
頭の中にそんなワードが浮かぶぐらい、優勝がかかった大一番で見せる大阪マーヴェラスの主将、田中瑞稀の勝負強さはもはや超人レベルだった。
「結局は瑞稀さんを止められるか」
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SVリーグ女子・チャンピオンシップファイナル進出をかけたセミファイナルの直前、レギュラーシーズンで優勝したNECレッドロケッツ川崎のエース佐藤淑乃は、ふと漏らした。
「やっぱり最後は“田中瑞稀さん”なんです。もちろんチームとしても大阪マーヴェラスさんは強いんですけど、結局は瑞稀さんを止められるか。やられるか。それぐらい圧倒的です」
数字でも証明している。今季はレギュラーシーズンのアタック決定率が35.4%、サーブ効果率が13.0%だったのに対し、セミファイナルではアタック決定率は47.8%、サーブ効果率は23.4%。ギアが上がったのは明らかだ。
当の本人に“勝負強さ”の秘密を尋ねると「とにかくハードワークし続けて、サボらないし準備する、ぐらいしかないですよ」と笑うが、セミファイナルで川崎に勝利した後、同様の質問を受けると、堂々と言い切った。
「相手からも、見て下さる方々からも勝負強い存在と思ってもらえるのはありがたいこと。対策を組まれてきたとしても、それを打ち破るぐらいの気持ちで行こうと思っていました」
わかっていても止められない。圧倒的な勝負強さのルーツは、高校時代にさかのぼる。
