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34歳松山英樹「50歳まで勝つチャンスある」マスターズ15回目で“ワースト記録”も2度目の制覇へ夢語る「オーガスタは飛距離だけでも精度だけでもない」
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桂川洋一Yoichi Katsuragawa
photograph byMaddie Meyer/Getty Images
posted2026/04/24 06:00
松山英樹にとって15回目の出場となった今年のマスターズは、通算5アンダーの12位に終わった
言わずもがな、松山の年齢はすでに優勝者の平均年齢を超えた。PGAツアーで13年目。経験値はすでにトップクラス、ベテランと呼べる域にいる。どの世界、どの社会だって、年長者を脅かす若手の台頭は歓迎すべきもので、松山だっていずれはキャリアのピークを迎え、下降線をたどる時期が来る。極端に悲観的な見方をすれば、すでにそうあってもおかしくはない。
それでも、マスターズはここ2年、年上のマキロイが主役になった。すべてのラウンドの終了時にトップに立ってはいたが、2位に6打差をつけて迎えた週末は後続に呑み込まれる場面もあり息も絶え絶えに史上4人目の連覇という快挙を遂げた。
マスターズ初制覇を夢見る45歳
45歳のジャスティン・ローズは2017年にセルヒオ・ガルシアに、そして2025年はマキロイにプレーオフに敗れたベテランである。リベンジを期した今年も最終日中盤に一時、単独トップに浮上しながら11番からの連続ボギーで勢いが止まり、2打差の3位に終わった。
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「(昨年のように)プレーオフで負けるのはある程度、仕方がない。あとは運次第というところもある。勝つためにやるべきことはすべてやったという感覚だ。ただ、今日のように勝ち切るチャンスがあったときは、やっぱりフラストレーションが溜まる」
そう悔やみつつも、ローズの闘志は衰える様子がない。1月のファーマーズインシュランスオープンで通算13勝目を挙げ、いまだにツアーをリード。
「ここ2年はもう一度、キャリアに対して、自分自身に対しても力が湧いてきた。自信も出てきたし、伸びしろもまだあるように感じている」
齢を重ねてもトップフォームを保つ日々の努力は多くの人の想像の域を超えるはずだ。ただ、彼にとってもロールモデルとなる存在は確実にいる。「フレディ(フレッド・カプルス)やベルンハルト・ランガーはこのコースでの戦い方を知り尽くしている。僕は彼らのようなグリーンへのボールの運び方をまだ知らない。ここでは他のどのコースよりも、選手のプレースタイルや経験で攻略できる術があることを証明している」と、もう60代後半になった先人たちのプレーぶりに、マスターズ初制覇への夢を見るのだ。


