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「日本代表は臆病ではなかった」「サノは卓越。MOMだ」イングランド撃破を生観戦…トルシエ元監督が絶賛「戦術で支配、凌駕した」理由を分析 

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田村修一

田村修一Shuichi Tamura

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photograph byPhilippe Troussier

posted2026/04/19 17:00

「日本代表は臆病ではなかった」「サノは卓越。MOMだ」イングランド撃破を生観戦…トルシエ元監督が絶賛「戦術で支配、凌駕した」理由を分析<Number Web> photograph by Philippe Troussier

イングランドvs日本、ウェンブリー現地観戦に訪れたトルシエ。絶賛したMF佐野海舟とは試合後に“自撮り2ショット”

「前半からイングランドはフィジカルの優位を前面に出してきた。それに対して日本は、それぞれが役割を熟知した精緻な組織と、プレーを予測することで対抗した。日本の選手たちは、彼らがどうプレーするかを読んでいた。だからスペースを支配することができたし、不必要な戦いを避けることができた。そのアプローチは知的で、決して臆病だったわけではない。知性に溢れたアプローチで、危険をうまく回避した。

 低い位置にブロックを敷いて、高い位置からのプレスはかけなかった。中央のディフェンスを固めて、組織的でとてもコンパクトだった。十分に知性を働かせた強固な守備はとても慎重だった。

 先のプレーを読んでコレクティブに組織を保ち、予測により日本はゲームを支配した。それは戦術的な支配だった。また攻撃では、本来のグラウンダーのプレーを徹底し、ゴールキーパーも蹴るのではなく足元でプレーした。トライアングルをベースにしたショートパスによる繋ぎだ。

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 日本のペースに巻き込まれたイングランドは、決定的なチャンスを作り出せなかった。ボール保持という点では、彼らはゲームを支配していたが、プレーは遅くスピードを欠き、ライン間の動きもなく創造性も欠いていた」

サノがMOM…まるで3-5-2のように機能した

――知的というのは、まったくその通りだったと思います。

「以上が日本とイングランドの違いで、日本が見せたのは攻撃における優れたトランジションだった。素早くボールを前線へと運び、得点の場面(23分)ではボランチの鎌田大地からボールを受けた三笘薫が相手2人をかわして左サイドの中村敬斗にパスを送った。

 またもうひとりのボランチである佐野海舟の動きも卓越していた。私に言わせれば彼がマンオブサマッチだ。ボールの回収において出色の出来を見せ、攻撃面でも大きな貢献を果たした。前線への飛び出しは効果的だった。大きなプラスアルファをもたらすことができる選手で、彼の動きにより日本はまるで3-5-2システムのように機能した」

戦術でイングランドを完全に支配した

――攻守のバランスはどうでしたか?

【次ページ】 戦術でイングランドを完全に支配した

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