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「あんたは主人公なんだから」古賀紗理那が夫・西田有志との“ルール”を破ってまで伝えたこと「私と結婚してからマジメになりすぎた気がして…」
text by

田中夕子Yuko Tanaka
photograph byKiichi Matsumoto
posted2026/04/21 11:02
第一子を出産した今もバレーボールへの探究心が尽きない古賀紗理那さん。夫・西田有志との会話も実に興味深い内容だった
ストレッチや睡眠、食事の大切さ。そもそもどんな打ち方がケガにつながりやすいのか、ケガをした時の対処法は何か。自分の身体を知り、使い方や動かし方を知ることから始めて、そこからどんどん発展させたい、という古賀の言葉が熱を帯びる。
「このトスを決めるためにどれだけの選択肢があるか。そう言われて、説明できない監督がたくさんいるのが現実だけど、身体能力の高さや技術があれば中学生までは何も考えなくても決められる。でもそのままでは高校、大学、代表とカテゴリーが上がれば絶対に決まらなくなるんです。だから考えなきゃいけないし、ただ『決めろ』と言われて打つだけじゃ決まらないんだよ、ということをできるだけ早い段階で教えたい。いろんなことを知って、できるようになる楽しさを味わったのが私も引退間際になってからだったので、そういう感覚をもっともっと早くに味わわせてあげたいです」
バレーボールを真剣に観たい
当初は中学生と高校生を対象とした指導を考えていた。だが、部活動がメインである上、SVリーグのアンダーカテゴリーでも男女の意識差が大きく、女子のほうがより閉鎖的であるのは否めない。
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その現状に直面した上で、強引に「やる」のではなく、まずは地元の九州でバレーボール教室を開催する形でスタートさせていく予定だ。まだ我が子の育児に手がかかる時期であり、手もかけたい。いきなりあれもこれもと無理に広げすぎるのではなく、できることから着実に。その中で自身も教えることを学び、上達していきたいと語る。
そのためにも、まずは自分がバレーボールをもっと見て学びたいと目を輝かせる。
「子どもの世話をしながら、夫の試合やプレーは基本的に全部配信で観ています。勝ち負けは私にとってそれほど大事ではなくて、むしろ今のプレーは何でそうなったのかと考えながら見る。たとえばブロックされたシーンでもどうしてそこにしか打てなかったのかなという視点で見ると、トスなのか、自分のアプローチなのか、いろんな理由が考えられて、それを一つ一つ紐解きながら見るのが私は楽しい。だから、いつかは子どもを連れて試合を見に行く日も来ると思いますけど、『西田選手の奥さん』という立場ではなくて、バレーボールは真剣に観たい。ちゃんと見て、勉強したいという気持ちのほうが強いですね」
何より、その視点を欲しているのが夫でもある。


