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WBCベネズエラに新事実…じつは拒否していたメジャー球団「ウチの投手を投げさせないで…」決勝日の早朝に“電話で直接交渉”、見えた日本との差
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水次祥子Shoko Mizutsugi
photograph byNanae Suzuki
posted2026/04/08 06:00
WBC優勝のベネズエラに新事実。投手起用の壁をどう解消したのか
「ウチの投手を今日、連投させないでくれというリクエストだった。私はすぐにメッセージを返信し、それから電話をかけまくった」
ロペス監督はそう明かしている。連投禁止のリクエストを受けた3球団のうちの1つはカブスで、抑え右腕ダニエル・パレンシアに対してだった。前夜の準決勝でパレンシアは、9回に登板し1回を無安打無失点でセーブを挙げ、15球を投げていた。大会規定通りなら連投が可能だったが、球団は最初、それを認めず、ロペス監督の説得に折れる形で最終的に許可を出した。その日、カブスのクレイグ・カウンセル監督は「ロペスと話をした。投げさせたくはないが、仕方がない。パレンシア本人も投げることを望んでいる」と明かしていた。パレンシアは2連投で決勝の9回に登板し、11球で無安打無失点の大会3セーブ目を挙げている。
「しゃべることが、私の強み」
「投手起用はこの大会の難しい部分。しかし私はそれを楽しんでいる。しゃべることが、私の強みの1つだからだ」
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ロペス監督はそうも語っている。勝敗を分ける大きな要因の1つは、勝つための投手起用ができるよう球団と交渉する能力と胆力だった。
WBCで初めてベスト4入りを逃すという結果に終わった侍ジャパンにとって、第6回WBCは多くの課題が浮き彫りとなった大会だ。トップクラスの選手をそろえただけではもはや勝つのは難しく、データ分析の徹底活用や球団との交渉力で他を出し抜こうというチームが出てくる中で、日本は監督の人選をどう進め、どんな戦いをしていけばいいのか。それを改めて考えさせられるベネズエラ優勝だった。

