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「何か悪いことしたのかな」イタリア11季目で出場機会減…それでも石川祐希(30歳)が前を向く理由「いい意味で変わるきっかけになる」《特別インタビュー》 

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田中夕子

田中夕子Yuko Tanaka

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photograph byTakahisa Hirano

posted2026/04/03 17:00

「何か悪いことしたのかな」イタリア11季目で出場機会減…それでも石川祐希(30歳)が前を向く理由「いい意味で変わるきっかけになる」《特別インタビュー》<Number Web> photograph by Takahisa Hirano

イタリアでのプレーが11シーズン目を迎えた石川祐希(30歳)

 受傷直後はすぐには立ち上がれず、そのまま交代。手術や長期離脱につながる最悪の状況も危惧されたが、診断は右膝内側側副靱帯損傷。症状によって軽度から重度まで3つに区分される中の2度で、重傷には至らなかった。「それほどひどくなくてよかった」と笑顔で振り返ったが、ケガをする以前から、今季はまた別の壁がもう一つあった。過密日程が続く中、石川の出場機会は増えるどころか減っていたのだ。

「何か悪いことしたのかなと思うぐらい…」

 昨季のチャンピオンズリーグを制したペルージャは名実共に世界最強クラブの一つであり、石川と同じアウトサイドヒッターには、ポーランド代表のカミル・セメニウクと元ウクライナ代表のオレフ・プロトニツキが揃う。移籍初年度の昨季は「自分自身もうまくフィットしていなかった」と語るように、出場機会は限られた。だが今季は違う。「活躍できる自信がある」とシーズン前に話していたように、開幕戦からスタメン出場を果たすと、昨年11月には日本人選手として初となるセリエAでの300試合出場を成し遂げ、攻守両面においてチームの主軸を担う活躍を十分に見せて来た。

 風向きが変わり始めたのは、2年ぶりに頂点に立った世界クラブ選手権の頃から。

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「何か悪いことしたのかな、と思うぐらい使われなくなったんです。監督が好まないプレーをしたとか、これがダメだった、と理解できるきっかけがあれば納得できるんですけど、それもない。自分でどうにかできるものではないので、出た時に結果を出そう、とは思っていたけれど出られない時間が多ければ多いほど活躍できる確率も下がってしまう。シーズン前半がよかったので、余計に難しかったですね」

 徐々にプレー時間が減る中でも1月28日のチャンピオンズリーグ、スペインのラス・パルマス戦では4試合ぶりにスタメン出場し、勝利に貢献する12得点を叩き出した。しかし、第3セットに突如交代を命じられる。「納得がいかなかった」という石川にとって、雪辱を期す絶好の機会となるはずの試合が、負傷したパドヴァ戦だった。

 意気込み臨んだ試合での負傷による離脱に加えてコッパイタリアでの準決勝敗退。落胆しているかと思いきや、「リハビリやトレーニングも始めている」という石川の表情は明るい。むしろ自身のケガもコッパイタリアの敗戦も「いい意味で変わるきっかけになる」と前を向いていた。

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