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「世界中の高速コーナーが消える…」アロンソやフェルスタッペンを落胆させた鈴鹿130Rの現象に見えるF1新レギュレーションの構造的欠陥とは? 

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尾張正博

尾張正博Masahiro Owari

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photograph byGetty Images

posted2026/04/01 06:00

「世界中の高速コーナーが消える…」アロンソやフェルスタッペンを落胆させた鈴鹿130Rの現象に見えるF1新レギュレーションの構造的欠陥とは?<Number Web> photograph by Getty Images

日本GPでクラッシュしたオリバー・ベアマン(ハース)のマシン

「アクセル全開で130Rに進入しようとしていたら、突然パワーがなくなるんだ。大好きなコーナーだったのに、いまはただのコーナー。S字も同じ。昨年までのコーナーでのギリギリのドライビングがいまはもうできない。鈴鹿はカレンダーの中で最高のコースだったのに、このレギュレーションで作られたマシンではその良さはまったく感じられない」

 フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)も同調する。

「この新レギュレーションでは、鈴鹿の素晴らしさが消えてしまった。おそらくスパのオー・ルージュも同じだろう。だって、速いコーナーが充電ポイントで、次のストレートのために準備しなければいけないからね。このままじゃ、世界中のすべての高速コーナーが消えてしまう。これが僕たちが目指すべき、新しいF1なのか?」

FIAの声明の意図

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 レース後、国際自動車連盟(FIA)は次のような声明を出した。

「2026年技術規則は導入以来、FIA、チーム、パワーユニットメーカー、ドライバー、FOM(フォーミュラ・ワン・マネジメント)の間で継続的な議論の対象となっています。この技術規則は、特にエネルギーマネジメントに関して、実走行データに基づいた最適化を可能にするべく、意図的に調整可能なパラメーターが多く盛り込まれています。

 十分なデータを収集・分析できるよう、シーズン序盤の段階を経て体系的な見直しを行うことが、すべての関係者の一貫した立場です。そのため、4月には新規則の運用状況を評価し、改善が必要かどうかを判断するための会議が複数予定されています。

 今後行われる可能性のある調整、特にエネルギーマネジメントに関連するものは、綿密なシミュレーションと詳細な分析が必要となります。FIAは、このスポーツにとって最善の結果をもたらすべく、すべてのステークホルダー(利害関係者)と緊密かつ建設的な連携を継続していきます。また、安全性は常にFIAの使命の中核を成す要素であり続けています。現段階において、変更の可能性に関する憶測は時期尚早です。今後の進展については、適宜お知らせします」

「神の手で作られたコース」と称賛されるほど、鈴鹿はドライバーにとってチャレンジングなサーキットだった。その鈴鹿で今年は問題点や不満が次々に噴出した。中東情勢の影響で、日本GP後に予定されていたバーレーンGPとサウジアラビアGPが中止となり、次戦マイアミGPまで1カ月以上が空く。この機会に、時間をかけてしっかり話し合ってほしい。

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