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「オオタニの大ファン」「イチローも大好きだ」各国ファンが日本リスペクトも…WBCマイアミ観戦で実感した“ベネズエラ&ドミニカ勢の衝撃”とは
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沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byNanae Suzuki
posted2026/03/29 17:00
大谷翔平について、今回のWBCではベネズエラ人など他国ファンも注目していた
東京での1次プールで日本と接戦を演じた韓国が、長旅の疲れと時差ぼけがあったとはいえ、3回までに7失点。最終的には7回で0−10のコールド負けを喫したのである。
日本と対戦するベネズエラは、プールステージでドミニカに惜敗したものの(●5−7)、両国の実力は伯仲していたと言える。準決勝では、ベネズエラがプールステージでアメリカを破ったイタリアに逆転勝ちを演じ、アメリカがドミニカをこれまた逆転で下した。そして決勝で、ベネズエラが地元アメリカを下したのである。
世界の野球は、MLBを中心に回っている。そのMLBに最も多くの選手を送り込んでいるのはアメリカ(700人弱)だが、昨年の開幕時点で外国人は265人(約28%)おり、国籍の内訳はドミニカ(100人)、ベネズエラ(63人)、キューバ(26人)、プエルトリコ(16人)、カナダ(13人)、日本(12人)など。ベネズエラはドミニカに次いで多く、日本の5倍以上だ。
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中南米各国の国内リーグでは選手の年俸が低く、優れた選手は皆、MLBへ吸い寄せられる。これに対して日本のプロ野球(NPB)はMLBに次ぐレベルにあり、選手の年俸もまずまずだから、日本国内にも優れた選手が大勢いる。それゆえ日本はメジャーリーガーとNPBでプレーする選手の混成となっている。
WBCで日本の敗因が指摘されているが
WBC終了後、日本国内では様々な敗因が指摘されている。その主なものは以下だろう。
1)大会前にリリーフ投手である石井大智、松井裕樹、平良海馬が故障して離脱したのが痛かった。
2)井端弘和監督は彼らの代わりに先発投手も招集したが、リリーフ専門の投手を選ぶべきだった。
3)ピッチクロック、ピッチコム、WBC公式球への適応が不十分だった(NPBも早急にこれらを導入するべき)。
4)NPBでコーチ経験しかない井端監督の就任自体は適切だったのか。
これらに加えて筆者の感覚では——日本特有の細かい戦術、優れた走塁技術、高い守備力などを生かしたスモールベースボールをベースとして戦うべきだったと感じた。2023年大会では、準決勝メキシコ戦などで周東佑京のスピードが大きな威力を発揮した。しかし、この大会ではMLBの一般的なプレースタイルに寄せすぎて、日本の良さが消えていたと感じた。

