テレビに映らない大谷翔平:番記者日記BACK NUMBER
「僕が投げなくても」と大谷翔平は話したが…じつはドジャースが「投球練習データを完全把握していた」WBC後、コーチらの重要証言を番記者は聞いた
posted2026/03/23 17:03
WBC期間中、キャッチボールする大谷翔平。彼の投球練習データを、所属先のドジャースは完全把握していたという
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柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara
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Gene Wang - Capture At Media/Getty Images
日本のWBC連覇こそならなかったが、大谷翔平(31歳)はベストナインに選ばれるなど圧倒的な活躍を見せた。大谷を長年追う番記者がドジャースでのキャンプ期間から見た「テレビとネトフリに映らない舞台裏」とは。〈NumberWebレポート/全3回の2回目〉
なぜ大谷は“あまりやらないフリー打撃”をしたか
大谷翔平はエンゼルス時代の2021年から疲労蓄積による故障予防や「外で打つともっと飛ばしたいと余分な動きが出てくる」という理由で、シーズン中は原則、フリー打撃を行っていない。
今春のアリゾナキャンプでも、室内打撃ケージで「置きティー」、小型打撃マシン「Power Alley Lite 360 Baseball Machine」、投手の映像が流れ投球を再現する打撃マシン「トラジェクトアーク」での打撃練習に専念した。屋外フリー打撃はキャンプ打ち上げ日のわずか1度だけだった。
昨秋のポストシーズンで「自分のスイングと実際に飛んでいる打球の質感」を確認するためにフリー打撃を例外的に行ったことはある。しかし例えば台湾戦前のフリー打撃では、いつもは軽打に徹する1セット目から強振して3本の柵越えを披露するなど、明らかに違う印象を受けた。
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試合前フリー打撃を行った理由について韓国戦後に「体もスイング自体も定まっていない時期。しっかり振るという意味では一つの良い調整」と語ったが、前回大会と同様に大谷のフリー打撃がチームに大きな勢いを生んでいた。
大谷が使っていた“新バット”
また、今大会の大谷は昨季メインで使っていたバットよりも0.5インチ(約1.3センチ)短く、ポストシーズンでも使用していた34インチ(約86.4センチ)の新バットを使用していた。

