テレビに映らない大谷翔平:番記者日記BACK NUMBER

「ベネズエラ人がスマホ撮影…HRに拍手」WBCでも愛される大谷翔平が「ギャップはあった」“日本が苦慮”ピッチクロックとデータ活用に直言した

posted2026/03/23 17:04

 
「ベネズエラ人がスマホ撮影…HRに拍手」WBCでも愛される大谷翔平が「ギャップはあった」“日本が苦慮”ピッチクロックとデータ活用に直言した<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

大谷翔平はドジャースに再合流後、着々とシーズンへの準備を進めている

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柳原直之(スポーツニッポン)

柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara

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Nanae Suzuki

日本のWBC連覇こそならなかったが、大谷翔平(31歳)はベストナインに選ばれるなど圧倒的な活躍を見せた。大谷を長年追う番記者がドジャースでのキャンプ期間から見た「テレビとネトフリに映らない舞台裏」とは。〈NumberWebレポート/全3回の3回目〉

三冠王カブレラと“場外対決”のち仲良し

 3月14日の準々決勝・ベネズエラ戦を前に、大谷が報道陣を笑いに包む場面もあった。11日にベネズエラのミゲル・カブレラ打撃コーチが大谷に対する四球攻めを予告したことに触れ、「東京の家にカブレラ選手(正しくは打撃コーチ)のサインバットが置いてある。触って力を付けてきたので、その力を存分に発揮したい。打てなかったら御利益はなかったと思って。そのぐらいの気持ちで頑張りたい」とイタズラっぽい笑みを浮かべた。

 息子たちを含めて大谷ファンとして知られる“最後の三冠王”カブレラ打撃コーチはこの発言を伝え聞き「試合の日は私のバットに触らないでほしい。4連続四球だ。大谷は世界最高の選手だ」と即反応。大一番を2日後に控え、粋な“場外対決”が繰り広げられた。

 そのベネズエラ戦では、初回にロナルド・アクーニャJr.の先制弾を浴びた直後の攻撃で――いきなり度肝を抜いた。

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 大谷は左腕ランヘル・スアレスのスライダーを振り抜き、打球速度113.6マイル(約183キロ)の痛烈な打球を右中間席に運んだ。衝撃の「先頭弾返し」はWBC史上初の歴史的な一発。試合前に行ったフリー打撃前にはカブレラ打撃コーチを見つけて、自身のバットを擦り付けてじゃれ合う場面もあった。まさに“御利益”十分の本塁打だった。

敗戦から1時間20分後、投手用グラブを

 その後の大谷は申告敬遠を挟んで凡退が続いたが、スタンドの8割以上を占めたベネズエラファンは大谷が打席に入るたびにスマートフォンのカメラを向けた。特に先頭弾は大きなどよめきが広がり、ベネズエラファンの間でも拍手も沸き起こるほどの注目の的だった。

【次ページ】 強豪国に勝つため実感した“足りない部分”とは

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