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「あれは最悪の選択だった」米メディアが指摘のWBC侍ジャパンの敗戦“決定的瞬間”…「選出可能な投手はいたはずだが…」ライバル国も訝しむ“球速問題”
text by

一野洋Hiroshi Ichino
photograph byNanae Suzuki
posted2026/03/19 12:08
WBC決勝ラウンドの準々決勝でベネズエラに敗れ、呆然とする日本ベンチ。ライバルでもあった米国メディアはその敗戦をどうみたのか
同紙は、《今のやり方では通用しない》と指摘する。スモールベースボールを捨て、長打を優先する。守備力を犠牲にして打線を組む。それは“進化”ではなく、「中途半端な模倣」に過ぎなかったと分析する。
実際、この試合で日本の得点はすべて長打によるものだった。裏を返せば、それ以外の形で得点を奪う手段を持っていなかったということでもある。出塁する、進める、粘る――かつて日本が最も得意としてきた部分が、今大会では影を潜めていた。日本はスモールベースボールにも、フライボールにも振り切れない“どっちつかず”の状態にあった。
なぜ無死一塁で若月はバントを選択したのか?
その“どっちつかず”は、試合の中の具体的な選択にも現れていた。
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3回にはランナーを1塁に置きながら、9番打者の若月健矢が送りバントを選択したことで、大谷が申告敬遠される展開に。結果的に最強打者との勝負を避けられる形となった。得点は生まれたものの、この流れは今大会での日本の攻撃の限界を象徴していた。『スポーツ・イラストレーテッド』はこんな風に苦言を呈した。
《確かにその回、日本は4点を取った。しかしプロセスが悪すぎる。なぜあれほど早い段階で、最高の打者の打撃機会を奪う必要があったのか》
日本は3回までに5点を奪いながら、4回以降、8回二死から岡本和真の一打が出るまで14打席連続無安打に抑え込まれる場面もあった。ドジャース専門メディア『True Blue LA』もこの“攻撃の停滞”を指摘しており、主導権を握りながら、それを維持できなかった点が敗因のひとつとして挙げられている。

